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2014 年度 実績報告書

ピロリ菌感染胃炎の調節因子A20の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 24590418
研究機関大分大学

研究代表者

内田 智久  大分大学, 医学部, 助教 (70381035)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードヘリコバクターピロリ / 胃炎 / A20
研究実績の概要

Helicobacter pylori (ピロリ菌)が惹起する炎症にNF-Bが重要な役割を果たすことは知られているが、NF-kBを調節する分子メカニズムについてはほとんど明らかにされていない。最近私は、TNF-a induced protein 3 (TNFAIP3/A20)がピロリ菌感染によって生じるNF-kBの活性化を負に制御することを見いだした。本研究で、胃炎の病態形成においてA20が果たす役割を明らかにすると共に、アジア各国の胃炎におけるA20の役割を明らかにする。昨年度に引き続き、ピロリ菌感染胃炎におけるA20の機能を明らかにするために、in vitro解析を行った。平成26年度は、ペプチドグリカンがA20を誘導するかどうかの実験を行った。ペプチドグリカンは、ピロリ菌感染の際、type IV secretion systemにより、CagAと共に細胞質内に注入されることが明らかにされている。ペプチドグリカンは単独では細胞内に入ることはないが、ジギトニンと共に投与すると細胞内に入る。胃がん細胞株MKN45を実験に用いた。その結果、ペプチドグリカンの濃度依存性にA20が誘導されることが明らかになった。また、同様の結果はAGS細胞を用いても確認された。上記の結果は、胃粘膜へのピロリ菌感染の際、細胞内に注入されたペプチドグリカンがA20の発現調節に関与していることを示している。平成24年、25年に明らかにした、type IV secretion systemがA20の発現調節に深く関与する事実と合わせて、ピロリ菌感染の際炎症調節因子としてA20が重要な働きをしていることが明らかとなった。

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公開日: 2016-06-01  

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