関節リウマチ患者には、抗リウマチ薬(DMARDs)や生物学的製剤(Bio)による治療が行なわれる。滑膜組織でDMARDs治療群とBio治療群の基本的な病理学的特徴や種々の免疫染色の結果を比較し、Bio例では著効例と無効例の比較もおこなった。その結果、Bio例で炎症スコアが著しく低下し、著効例と無効例との比較では、著効例で減少率が大きかった。同一患者ではDMARDsよりもBio投与後の方が炎症スコアの改善度は大きく、 MMP-3などの陽性細胞数の減少度も大きかった。DMARDsを投与後に炎症が増悪した症例では特に変化率が大きく、Bioは難治性RA症例に対し強い抗炎症効果を示すことが示唆された。
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