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2014 年度 実績報告書

濾胞性リンパ腫の予後を規定する分子の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24590430
研究機関東海大学

研究代表者

中村 直哉  東海大学, 医学部, 教授 (50227922)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードFollicular lymphoma / GSEA / Follicular helper T-cell / TAM / dendritic cells / immunohistochemistry
研究実績の概要

濾胞性リンパ腫(Follicular lymphoma, FL)のcDNA microarrayとGene Set Enrichment Analysisの組み合わせから、陽性に傾ける遺伝子と陰性に傾ける遺伝子を抽出し、正常リンパ組織における発現をホルマリン固定パラフィン包埋切片(Formalin-fixed paraffin-embedded section, FFPE)を用いて免疫組織化学で解析し、BTLA(T細胞)、HVEM(FDC)、FOXP3(regulatory T細胞)、PD-1(Follicular helper T細胞)を得た。FLについて上記のほかTumor Associated Macrophagesについて、FL, G1-2をlow grade FL(LGFL)、FL, G3aとG3bをhigh grade FL(HG-FL)として解析し、CD68は2.29% ± 2.99%(平均±標準偏差) であった。LG-FLで1.7%±1.5%、HG-FLで4.9%±5.6%であり、HG-FLで有意にCD68+TAM割合は多かった。MiTFは全体で2.62%±3.1%、LG-FLで1.8%±2.2%、HG-FLで5.5%±4.2%でHG-FLで有意に多かった (P<0.05)。LG-FLよりHG-FLでTAMの割合が上昇し、M1、M2いずれも同様であった。TAMはFLのprogressionに関係する可能性があることがわかったので、2014年度はFLからびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(Diffuse large B-cell lymphoma, DLBCL)に移行した症例(transformed DLBCL, tDLBCL)を加えて3者を比較検討した。LG-FL, HG-FLの両者に比べて、tDLBCLではFOXP3, BTLAに変化はなかったが、PD-1が有意に減少していた(P=0.033)。また、CD68およびCD163、HVEMは有意に増加していた(P=0.022, 0.003, 0.022)。これらの結果から、FLの進展およびDLBCLへの移行は腫瘍細胞のみならず、微小環境、特にmacrophageとDC、T細胞が関与していることを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] PTX3 CD163 M2 polarization is associated with bad prognosis in Diffuse large B-cell lymphoma2014

    • 著者名/発表者名
      Joaquim Carreras, 中村直哉
    • 学会等名
      第54回日本リンパ網内系学会総会
    • 発表場所
      山形
    • 年月日
      2014-06-19 – 2014-06-21
  • [学会発表] PTX3 CD163 M2 polarization is associated with bad prognosis in Diffuse large B-cell lymphoma2014

    • 著者名/発表者名
      Joaquim Carreras, 中村直哉
    • 学会等名
      第103回日本病理学会総会
    • 発表場所
      広島
    • 年月日
      2014-04-24 – 2014-04-26

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公開日: 2016-06-01  

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