超音波顕微鏡(SAM()画像の感度を向上させるために、固定による違いを明らかにした。ホルマリン固定では新鮮標本と比べ、組織が収縮し、音速(SOS)が大きくなった。ホルマリン固定時間経過では3分から1日まではSOSは上昇した。通常の組織観察に用いられるホルマリン固定パラフィン標本については1日から3か月の固定時間では差が認められなかった。 特異性な画像を描出するために、金コロイド標識抗体法またはペルオキシダーゼNi-DAB染色法は陽性部分のSOSを増し、特異的な描出ができた。またPAS反応を行うと、糖化の程度に応じて陽性部のSOSが増した。蛋白分解酵素処理では経時的な組織の消化を観察できた。
|