本研究において、hWAPLに特異的な一次抗体を使用し、子宮頸部病変において増殖上皮細胞にhWAPLタンパクが過剰発現することを免疫組織学的に証明した。hWAPLタンパクは子宮頸部病変が軽度異形成(CIN1)から高度異形成(CIN3)、さらに癌へと進展するごとにその発現量が増えることが明らかとなり、病変の形成において重要な役割を果たしているタンパクであることが示唆された。 また、子宮頸病変の発生やhWAPLの発現に関与するヒトパピローマウイルス(HPV)の検出法に関する研究を行い、子宮頸部からのHPVの検出においては、従来のDNA検出法よりもmRNAで検出する手段がより特異的であることを示した。
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