漿膜弾性板を越えた大腸癌の浸潤は予後と強く相関し、この所見を病理学的に判定する重要性を報告した。この報告は国際的なコンセンサスを得つつあり、T分類の変更が提案されている。さらに我々は漿膜弾性板を越えた大腸癌の浸潤により、線維化、腫瘍の budding、マクロファージの浸潤を伴う特殊な微小環境 (Cancer microenvironment formed by peritoneal invasion: CMPI)が形成されることに加えて、ヒト漿膜由来の線維芽細胞を用いてCMPIの形成と腫瘍の進展に漿膜由来の線維芽細胞が能動的に関わることを報告した。
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