アンドロゲン依存性LNCaP細胞では、MID1発現量に相関してAR転写活性が増強したことから、MID1はARコアクチベーターである事が示唆された。アンドロゲン非依存性LNCaP-AI細胞で高発現しているCRYABもMID1と同様に、LNCaP細胞の浸潤能を促進することが明らかとなった。LNCaP-AI細胞におけるMID1をknockdownすると、CRYABの発現も低下するが、蛍光免疫染色では両者の核内における会合・結合を示唆する像はみられなかった。これらの結果から、MID1による前立腺癌浸潤能亢進機能は、CRYABを介したものである事が示唆されたが、その制御は直接的ではない事が考えられた。
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