悪性脳腫瘍の治療成績は悪く、新たな治療法の開発には正確な動物モデルの使用が必要である。RCAS/tv-aシステムと呼ばれるマウスモデルは、RCASウイルスを用いて癌遺伝子をtv-aマウスの脳細胞へ導入し、マウスの脳から直接腫瘍を発生させることができ、腫瘍の病理組織や微小環境を正確に再現できる特徴がある。本研究により、このマウスモデルを日本に初めて導入し、種々の脳腫瘍モデルの作成と薬物治療効果の確認、脳腫瘍発生機構の解明を行うことができ、今後のさらなる脳腫瘍の病態解明と治療開発へ繋がる結果となった。
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