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2012 年度 実施状況報告書

精巣特異的高発現を示すREV7の生殖細胞生存・増殖・分化における重要性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 24590479
研究種目

基盤研究(C)

研究機関北里大学

研究代表者

村雲 芳樹  北里大学, 医学部, 教授 (40324438)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードRev7 / Spermatogenesis / DNA修復 / 生殖細胞 / ノックアウトマウス / トランスジェニックマウス
研究概要

平成24年度前半は所属研究室が変更になったことに伴ってマウスの移動を行い、その後、すでに樹立しているRev7ヘテロノックアウト(KO)マウスと本研究のために作成したRev7トランスジェニック(TG)マウスを交配させ、Rev7KOマウスの表現型をRev7トランスジーンによりレスキューしたRev7KO/Rev7TGマウスの樹立を目指した。Rev7KOマウスは現在胎生致死のため個体を得ることができない。Rev7トランスジーンにてレスキューすることにより、生後のRev7の機能解析に用いることができる。Rev7TGマウスは合計4系統樹立したが、そのうちの1系統は子供を産まず、系統を維持できなかった。残りの3系統を用いてRev7KO/Rev7TGマウスを樹立することとし、Rev7ヘテロKOマウスとの交配を行った。現在までに、残りの3系統はいずれもRev7ヘテロKO/Rev7TGマウスまでは生まれている。そのうち1系統ではRev7ヘテロKO/Rev7TGマウスとRev7ヘテロKOマウスとの交配により、2腹分の子供が生まれたが、Rev7KO/Rev7TGマウスは得られていない。その理由として、1)Rev7野生型遺伝子座と同じ染色体上にRev7トランスジーンが組み込まれている、2)Rev7トランスジーンの発現がRev7ノックアウトの胎生致死をレスキュー出来なかった、等が考えられた。現在、残りの2系統も含めてさらに交配を続け、Rev7KO/Rev7TGマウスの樹立を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成24年度初めに所属研究室が変更になったため、マウスの移動を行った。この際、新施設への移動のために、それまで飼育していた実験動物は一時的にすべて処分となり、現在所属の北里大学にて新たに動物実験を始めた。そのために実験再開までに約6ヶ月を要することになり、マウスの交配と解析がやや遅れている状態である。

今後の研究の推進方策

マウスの交配によりRev7KO/Rev7TGマウスを樹立し、生殖細胞の生存、分化の状態を解析する。さらにタモキシフェン誘導性Creリコンビナーゼを発現するTGマウスと交配することにより、タモキシフェン誘導性にRev7トランスジーンを欠失させることができるコンディショナルKOマウスの樹立を行う。そして、出生後4週齢よりタモキシフェンを投与しRev7トランスジーンを欠失させてRev7をノックアウトし、一定時間後の精巣の生殖細胞の生存、分化の状態を解析する。また、Rev7が精巣にてどのようなメカニズムで機能しているかを解明するために、Rev7TGマウスを用いて精巣におけるRev7結合蛋白を同定する。3系統のRev7TGマウスのトランスジーンの発現分布を解析し、精巣にてFLAG-Rev7トランスジーンが高発現している系統を用いて、精巣から蛋白抽出液を作成する。FLAG抗体をもちいたRev7蛋白の免疫沈降を行い、共沈降してきたRev7結合蛋白をマススペクトロメトリー法を用いて同定する。これにより、マウス生殖細胞でRev7がどのような役割を担っているのか解明する。

次年度の研究費の使用計画

研究費の主な用途は消耗品とマウスの飼育費用である。
消耗品として、抗体購入費:20万円、DNAポリメラーゼ:5万円、生化学的試薬:30万円、マススペクトロメトリー用試薬:20万円、病理標本作製、免疫染色試薬:10万円、ガラス、プラスチック消耗品10万円、その他として、マウスの飼育費用:35万円、論文投稿費など:20万円、を見込んでいる。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 8件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] The Rev7 Subunit of DNA Polymerase ζ Is Essential for Primordial Germ Cell Maintenance in the Mouse.2013

    • 著者名/発表者名
      Watanabe N, Mii S, Asai N, Asai M, Niimi K, Ushida K, Kato T, Enomoto A, Ishii H, Takahashi M, Murakumo Y
    • 雑誌名

      J Biol Chem

      巻: 288 ページ: 10459-71

    • DOI

      10.1074/jbc.M112.421966

    • 査読あり
  • [雑誌論文] RET finger protein expression is associated with prognosis in lung cancer with EGFR mutations.2012

    • 著者名/発表者名
      Iwakoshi A, Murakumo Y, Kato T, Kitamura A, Mii S, Saito S, Yatabe Y, Takahashi M.
    • 雑誌名

      Pathol Int

      巻: 62 ページ: 324-330

    • DOI

      10.1111/j.1440-1827

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Involvement of Girdin in the Determination of Cell Polarity during Cell Migration.2012

    • 著者名/発表者名
      Ohara K, Enomoto A, Kato T, Hashimoto T, Isotani-Sakakibara M, Asai N, Ishida-Takagishi M, Weng L, Nakayama M, Watanabe T, Kato K, Kaibuchi K, Murakumo Y, Hirooka Y, Goto H, Takahashi M.
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 7 ページ: e36681

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0036681

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The Dishevelled-associating protein Daple controls the non-canonical Wnt/Rac pathway and cell motility.2012

    • 著者名/発表者名
      Ishida-Takagishi M, Enomoto A, Asai N, Ushida K, Watanabe T, Hashimoto T, Kato T, Weng L, Matsumoto S, Asai M, Murakumo Y, Kaibuchi K, Kikuchi A, Takahashi M.
    • 雑誌名

      Nat Commun

      巻: 3 ページ: 859

    • DOI

      10.1038/ncomms1861

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Exposure to 1-bromopropane induces microglial changes and oxidative stress in the rat cerebellum.2012

    • 著者名/発表者名
      Subramanian K, Mohideen SS, Suzumura A, Asai N, Murakumo Y, Takahashi M, Jin S, Zhang L, Huang Z, Ichihara S, Kitoh J, Ichihara G.
    • 雑誌名

      Toxicology

      巻: 302 ページ: 18-24

    • DOI

      10.1016/j.tox.2012.07.006

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Epidermal Hyperplasia and Appendage Abnormalities in Mice Lacking CD109.2012

    • 著者名/発表者名
      Mii S, Murakumo Y, Asai N, Jijiwa M, Hagiwara S, Kato T, Asai M, Enomoto A, Ushida K, Sobue S, Ichihara M, Takahashi M.
    • 雑誌名

      Am J Pathol

      巻: 181 ページ: 1180-1189

    • DOI

      10.1016/j.ajpath.2012.06.021

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Similar phenotypes of Girdin germ-line and conditional knockout mice indicate a crucial role for Girdin in the nestin lineage.2012

    • 著者名/発表者名
      Asai M, Asai N, Murata A, Yokota H, Ohmori K, Mii S, Enomoto A, Murakumo Y, Takahashi M.
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun

      巻: 426 ページ: 533-538

    • DOI

      10.1016/j.bbrc.2012.08.122

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Expression of RET finger protein predicts chemoresistance in epithelial ovarian cancer.2012

    • 著者名/発表者名
      Horio M, Kato T, Mii S, Enomoto A, Asai M, Asai N, Murakumo Y, Shibata K, Kikkawa F, Takahashi M.
    • 雑誌名

      Cancer Med

      巻: 1 ページ: 218-229

    • DOI

      10.1002/cam4.32

    • 査読あり
  • [学会発表] TGF-β関連タンパク質CD109の新規腫瘍マーカーへの応用2012

    • 著者名/発表者名
      坂倉寛紀、村雲芳樹、三井伸二、萩原純孝、山本憲幸、上田実、高橋雅英
    • 学会等名
      第71回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      20120919-20120921
  • [学会発表] CD109ノックアウト/LacZノックインマウスにおける皮膚表現型の解析2012

    • 著者名/発表者名
      三井伸二、村雲芳樹、浅井直也、高橋雅英
    • 学会等名
      第71回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      20120919-20120921
  • [学会発表] Rev7は胎生期の始原生殖細胞の維持に必須である2012

    • 著者名/発表者名
      渡辺直樹、村雲芳樹、三井伸二、浅井真人、浅井直也、高橋雅英:
    • 学会等名
      第101回日本病理学会総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20120426-20120428
  • [学会発表] 肺癌におけるRET finger protein発現と予後に関する免疫組織学的検討2012

    • 著者名/発表者名
      岩越朱里、村雲芳樹、加藤琢也、北村彩、三井伸二、谷田部恭、高橋雅英
    • 学会等名
      第101回日本病理学会総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20120426-20120428

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公開日: 2014-07-24  

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