研究課題
平成26年度は、作成したRev7トランスジェニック(Rev7TG)マウスの精巣を用いて、Rev7結合蛋白の同定を試みた。Rev7TGマウスの精巣の組織をRev7抗体等で免疫染色し、Rev7トランスジーン由来の蛋白が生殖細胞に発現していることを確認した。そのRev7TGマウスとコントロールマウスの精巣から細胞抽出液を作成し、Rev7抗体とタグに対する抗体を使用してRev7蛋白を免疫沈降し、共沈してくる蛋白を電気泳動にて確認した。Rev7TGマウスのみに認められ、コントロールマウスでは認められないバンドがいくつか確認できたが、バンドが薄く、再現性がうまく確認できなかった。免疫沈降の条件を検討して行ったが、精巣での新規結合蛋白を同定するには至らなかった。次に、生殖細胞形成におけるRev7の重要性を検討するために、成体になってからRev7をノックアウトしたコンディショナルノックアウトマウスの樹立を試みた。前年度購入した遺伝子改変マウスを用いて、まず、neoカセットを除去するために、CAGプロモーター下にFLPリコンビナーゼを発現するトランスジェニックマウスと交配させ、生まれてきたマウスで、生殖細胞系列にてneoカセットが除去されたことを確認した。次にタモキシフェン誘導性Creリコンビナーゼを発現するトランスジェニックマウスと交配させ、成体になってからタモキシフェンを投与してRev7をノックアウトする予定ある。本研究では、精巣特異的高発現を示すREV7の生殖細胞における重要性を明らかにする目的で研究を行ったが、研究室の移動のために研究が遅れたことと、当初の計画通りに進まなかったことから、予定より研究の進行が遅れたが、現在Rev7コンディショナルノックアウトマウスの作成が進んでいることから、今後、成体の精巣におけるRev7の重要性の解明を続けていく。
すべて 2014
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)
Cancer Science
巻: 105 ページ: 545-552
10.1111/cas.12390