ハプテン誘導型アトピー性皮膚炎マウスモデルにおける神経-マスト細胞間相互作用の実態とIgCAM型接着分子CADM1の役割を解析した。病変内のマスト細胞数は健常対照の約5倍で、病変内の各マスト細胞におけるCADM1 mRNA発現は健常対照の約3倍であった。マスト細胞と後根神経節細胞との共生培養系において、マスト細胞と神経突起との接着力、及び神経脱分極に応答するマスト細胞の割合は、マスト細胞におけるCADM1の発現レベルと相関した。アトピー性皮膚炎ではマスト細胞におけるCADM1の発現上昇の結果神経-マスト細胞相互作用が増強しているため、精神的なストレスによって症状が増悪する可能性が示唆された。
|