ウェルシュ菌の病態形成には芽胞が重要である。毒素産生からどのようなシグナルをうけて芽胞形成に移行する一連の流れを同一株で研究するために新たな株KZ119株を同定した。KZ119株にて様々な変異株を作成した結果より、既知の調節系によりKZ119株でも遺伝子の発現が調節されていることが明らかとなったが、細胞毒性を調べた結果、KZ119株には未知の病原因子が存在することが示唆された。また、マイクロアレイデータの解析により、芽胞形成調節遺伝子virXの発現に複数の二成分制御系が複関与することが示唆され、これらの二成分制御系が何らかのシグナルを受け取ることで芽胞形成を調節している可能性が考えられた。
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