研究課題
前年度は、Mpiと直接的・間接的に結合する13個のタンパク質をin vitro pull-downアッセイによって同定したが、本年度はDNA inversionを起こす 7つの莢膜多糖生合成領域のpromoterに結合するDNA結合タンパク質をDynabeads M-280 streptavidinを使ったDNA affinity precipitation assay (DNAP assay)によって同定を試みた。まず、PS3莢膜生合成領域のpromoter領域をpUC118ベクターにクローニングした後、5’ビオチン化M4およびRVプライマーを用いてPCRを行うことでビオチン化DNAプローブを作製した。ビオチン化DNAプローブ1 μgとB. fragilisの粗抽出液を混合しDynabeads M-280 streptavidinを用いてaffinity回収を行ったが、PS3プロモーター領域に結合するタンパク質は検出されなかった。今後詳細な条件設定が必要である。mpi遺伝子近傍の遺伝子構造は非常にユニークであり、mpi遺伝子の発現はmpi直下に存在するチロシン型部位特異的組換え酵素(BF2766)が制御するDNA逆位によっても調節されていることを今回明らかにした。さらに、BF2766による外膜vesicle (OMV)の産生制御は胆汁の刺激によって増強され、OMV産生増強株におけるOMV内部には莢膜 (PS5)が包埋されていることが推測された。
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