Bacteroides fragilis YCH46株のゲノム上にはMpiと呼ばれる組換え酵素が仲介するプロモーター領域のDNA逆位によってON/OFF制御される計7箇所の莢膜生合成遺伝子領域が存在する。本菌の莢膜多糖 (PS)の発現メカニズムを解明するために、Mpiタンパク質に結合する13個のタンパク質をin vitro pull-downアッセイによって同定した。また、mpi遺伝子の直下に位置するBF2766組換え酵素遺伝子欠失変異株を用いた解析より、B. fragilisにおけるPS遺伝子発現は、BF2766によるDNA逆位を介した階層的な制御下にあると推測された。
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