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2014 年度 実績報告書

選択的液胞破壊作用に基づく新たな抗真菌化学療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24590532
研究機関大阪市立大学

研究代表者

荻田 亮  大阪市立大学, 都市健康・スポーツ研究センター, 准教授 (00244624)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード液胞膜障害作用
研究実績の概要

amphotericin B (AmB) による真菌液胞膜障害作用はアリシンやN-methyl-N”-dodecylguanidine によって増幅されるとともに、貧栄養、低浸透圧下において顕著に増幅する。AmBによる液胞膜障害作用と、貧栄養および低浸透圧下において発現するオートファジーとの関連を検証するため、オートファジー関連遺伝子の欠損変異株に対する AmB の致死作用と液胞膜障害作用、ならびにその細胞内動態を親株のそれと比較した。
主として Saccharomyces cerevisiae BY4741 株および本株に由来するΔatg 株ならびに Δvma 株を用いた。Δatg 株および Δvma 株において AmB 耐性が生じていることが判った。Δatg 株、Δvma 株に蛍光標識を施した AmB を作用させたところ、Δatg 株では細胞質中に拡散し、Δvma 株では液胞内部へと取り込まれていること判った。すなわち Δatg 株では AmB を液胞膜に輸送する機構が機能しないことで AmB 耐性が生じており、一方、Δvma 株では AmB を取り込んだ小胞が液胞と融合しないために、AmB 耐性が生じていると推察された。これらの結果から AmB による液胞膜障害作用の発現は細胞のオートファジー機能と深く関連していることが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 2014

すべて 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [学会発表] ヤナギタデ由来成分の真菌液胞膜破壊作用2015

    • 著者名/発表者名
      近藤拓也、荻田亮、藤田憲一、田中俊雄
    • 学会等名
      日本農芸化学会2015年度大会
    • 発表場所
      岡山大学 津島キャンパス(岡山県・岡山市)
    • 年月日
      2015-03-26 – 2015-03-29
  • [学会発表] アンホテリシンBの真菌液胞膜障害作用におけるオートファジーの関与2015

    • 著者名/発表者名
      吉岡美知留、松岡研、山田圭一、荻田亮、藤田憲一、田中俊雄
    • 学会等名
      日本農芸化学会2015年度大会
    • 発表場所
      岡山大学 津島キャンパス(岡山県・岡山市)
    • 年月日
      2015-03-26 – 2015-03-29
  • [学会発表] N-methyl-N”-dodecylguanidine によって増幅する Amphotericin B の真菌液胞膜破壊作用2014

    • 著者名/発表者名
      姜昌慶、山田圭一、荻田亮、藤田憲一、田中俊雄
    • 学会等名
      第66回日本生物工学会大会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター(北海道・札幌市)
    • 年月日
      2014-09-09 – 2014-09-11
  • [図書] 「食品・化粧品・医薬品への保存料・防腐剤の最適な配合法」1章2(9). 防腐剤/抗菌剤の効果増強剤としての天然由来成分の活用法.2014

    • 著者名/発表者名
      荻田亮、田中俊雄、藤田憲一
    • 総ページ数
      pp. 92-96.
    • 出版者
      技術情報協会

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公開日: 2016-06-01  

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