ATLの病態を呈するHTLV-1感染ヒト化マウスにおいて、CD25陰性およびCD25陽性感染T細胞のNOGマウスでの造腫瘍性を検討したところ、CD25陽性細胞のみが腫瘍を形成した。両感染細胞集団における遺伝子発現を解析したところ、ともに制御性T細胞特異的な遺伝子および突然変異導入に関与するAPOBEC3Bが活性化されていた。また、CD25の発現と平行してBATF3, SYK等の遺伝子の活性化が観察されたが、ゲノムレベルでの変異は検出されなかったことから、HTLV-1感染による白血病発症過程には、エピゲノミックな調節が重要であることが示唆された。
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