ウイルスや細菌などの感染に際し、病原体由来核酸は自然免疫受容体によって認識され、免疫応答を強く活性化する。この応答は感染防御に必須であり、その詳細を明らかにすることは重要である。我々は、病原体由来核酸を模した核酸アナログと結合する分子(NAS1及びNAS2)を同定した。これらの分子についてコンディショナルノックアウトマウスを作製し、NAS1が核酸による刺激時のI型IFNやIL-12p40の産生に関与することを明らかにした。また、NAS1欠損マウスではヘルペスウイルス感染、リステリア感染時の生存率が顕著に低下する。本研究から、NAS1は感染防御に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。
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