研究課題/領域番号 |
24590580
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
濱崎 洋子 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10362477)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 胸腺 / 胸腺上皮細胞 / 幹細胞 |
研究概要 |
胸腺はT細胞の産生と自己免疫寛容の成立に必須の中枢リンパ組織である。この組織骨格を形成しストロマとして働くのが胸腺上皮細胞であるが、その発生分化機構については不明な点が多い。申請者はこれまでに、胸腺原基でクローディン(Cld)を発現する上皮細胞に着目し、このCld陽性細胞が少なくとも2種類の髄質上皮に分化可能な前駆細胞であることを明らかにしてきた。本研究では、1)この発生初期の髄質上皮前駆細胞がマウス個体内で長期間保持されうるか、2)self-renew可能であるか、3)移植することによって髄質上皮の欠損による自己免疫疾患を回避させうるか、4)髄質の長期維持に関わる細胞特異的に発現するマーカー分子の同定、について解析を行い、機能的な胸腺髄質上皮のターンオーバーを一生涯維持する胸腺髄質上皮幹細胞が存在する可能性の検証、及びその実体を同定することを目的としている。本年度には、 1)3)に関連して:発生初期の前駆細胞分画に1年半以上マウス個体内で維持される生涯髄質上皮のturnoverを維持する細胞が含まれることを示し、この細胞の移植により、自己免疫疾患を回避しうることを示した。 2)に関連して:マウス胸腺上皮の自己複製能を評価するためのコロニーアッセイ系を立ち上げ、髄質上皮幹細胞の活性をin vivoで評価することができた。4)に関連して:この幹細胞様の活性を持つ細胞の新たなマーカーを同定することが出来た。 加えて、マウス胸腺上皮幹細胞の活性が加齢に伴い低下する要因を明らかにすることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
胸腺髄質上皮の幹細胞のの活性(一生涯自己寛容を維持すること)をin vivoで評価するとともに、髄質上皮幹細胞の新たなマーカーを同定しそのin vitroにおけるself-renewal abilityを証明できた。また、論文投稿まで到達することができた。
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今後の研究の推進方策 |
胸腺髄質上皮幹細胞がどのような分子メカニズムで枯渇するのか明らかにする。
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次年度の研究費の使用計画 |
マウス維持、コロニーアッセイに使用する培地、血清、FACSのための抗体等に使用する。
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