研究概要 |
平成25年度は、県運転免許センターの協力を得て、パーキンソン病(以下、PD)患者の自動車運転能力と神経学的・臨床検査結果との関連を検討するため、PD患者で自動車運転を継続しているもの6名、および健常者コントロールとして、患者の配偶者で自動車運転を継続しているもの4名を被験対象として研究を進めた。 本学臨床研究倫理審査委員会の承認後に研究を開始し、平成26年3月31日までに全例、大学病院で神経学的診察、unified Parkinson’s Disease Rating Scale(UPDRS), Mini Mental State Examination(MMSE), Frontal Assessment Battery(FAB),言語療法室での高次脳機能検査;Benton視覚保持試験(Benton Visual Retention Test : BVRT) , trail making tests A & B (TMT-A & TMT-B) を実施した。その後、 県運転免許センターに移動し、同センター適性検査機器から、CRT運転適性検査:視覚検査・操作検査で視覚反応平均応答時間(秒)、正解数、反応動作の速さ(秒)、反応むら(秒)、誤反応回数およびシミュレーション運転装置での検査を実施した。シミュレーション運転装置の難易度は中等度に設定し、通常の評価項目(誤操作、危険行為数等)で評価した。 被験者のうちPD患者には、服薬内容と症状日内変動の評価として、運転免許センターでの検査前1週間の自宅を中心とする行動チャート記録を求めた。現在、その集計を行っている。
|