本研究では、大阪府下の2つの二次医療圏で発生した9011例の緊急重症事案についてその搬送先選定の妥当性をGISにより評価した。その結果、3次医療機関、ドクターカー、ドクターヘリいずれを選択した場合であっても、より早期に医師接触が可能であったと推定される事案が多数存在する可能性があることが明らかとなった。これらのデータについてGISソフトを用いて地図上で可視化し、二次医療圏の消防機関に提供することにより、重症以上の傷病者に対して迅速で的確な病院前診療システムを選択することが可能となることが期待される。
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