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2012 年度 実施状況報告書

確率共鳴理論から開発した触覚が向上する内視鏡外科デバイスの臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 24590612
研究種目

基盤研究(C)

研究機関広島大学

研究代表者

惠木 浩之  広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 特任講師 (20403537)

研究分担者 栗田 雄一  広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80403591)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード確率共鳴理論 / 触覚向上
研究概要

確率共鳴理論が触覚の向上に寄与する可能性を確認するために、(1)素手に微細振動装置(PZTアクチュエータ)を装着、(2)手術用手袋に微細振動装置(PZTアクチュエータ)を装着、(3)微細振動装置(PZTアクチュエータ)を装着した内視鏡外科手術用デバイスを介して、という3条件下に触覚を測定した。触覚の測定方法は、被験者(目隠しをしてヘッドホンを装着)に微細な振動をアトランダムに与えながら、一定の高度を持つ物体(太さの異なるモノフィラメント)を接触させて、その硬度を感じるポイントを記録していった。
(1)素手に微細振動装置(PZTアクチュエータ)を装着:被検者がはじめて感じる感じる振動の大きさを100%とした場合、50%、75%、100%、125%の振動の大きさを与えた場合に基準値より触覚が有意に向上した(p=0.018, p=0.017, p=0.011, p=0.017)。
(2)手術用手袋に微細振動装置(PZTアクチュエータ)を装着:75%、100%、125%の振動の大きさを与えた場合に基準値より触覚が有意に向上した(p=0.031, p=0.031, p=0.034)。
(3)微細振動装置(PZTアクチュエータ)を装着した内視鏡外科手術用デバイスを介して:50%、75%、100%、125%の振動の大きさを与えた場合に基準値より触覚が有意に向上した(p=0.046, p=0.042, p=0.012, p=0.011)。
結果として、いずれの状況においても、有意な触覚向上が得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成24年度は確率共鳴理論を応用することで、素手・手術用手袋装着時だけでなく、内視鏡外科手術用デバイスを介した状況下でも触覚向上が得られることを確認できた。しかしながら、パフォーマンスの向上が得られるまでには至らなかった。微細振動装置(PZTアクチュエータ)の装着個数や位置などの条件を変更する必要があることが考えられた。

今後の研究の推進方策

内視鏡外科手術用デバイスに装着する微細振動装置の位置や個数を変えながら、最適なセッティングを決定する。その後のステップとして、ドライラボでのパフォーマンス向上を確認する。パフォーマンスの評価には、内視鏡外科手術を評価するために研究代表者らが開発した,Hiroshima University Endoscopic Surgical Assessment Device (HUESAD)を用いる予定。また、縫合結紮や基礎的なタスクを課して、Objective Structured Assessment of Technical Skills (OSATS) Scoreでも客観的評価を行う予定である。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度は、検査用器具や消耗品(物品費に)800,000円、成果発表や情報収集(旅費)に400,000円使用する予定である。

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公開日: 2014-07-24  

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