研究課題/領域番号 |
24590621
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
山本 武志 札幌医科大学, 医療人育成センター, 講師 (00364167)
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研究分担者 |
相馬 仁 札幌医科大学, 医療人育成センター, 教授 (70226702)
酒井 郁子 千葉大学, 看護学研究科, 教授 (10197767)
橋本 廸生 横浜市立大学, 大学病院, 教授 (00134528)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | IPE / プロフェッショナリズム / 医学教育 / 多職種連携教育 / 専門職連携教育 |
研究実績の概要 |
本研究では、医療系大学におけるインタープロフェッショナル教育(IPE)が大学生の学びに与える効果・影響として、プロフェッショナリズムの涵養にどのような影響を与えているかを検討した。インタープロフェッショナル教育の形成的評価を行う上でも、インタープロフェッショナル教育の過程において何を学んだのか、何を身につけたのかという評価を行うことは重要と考えられる。本研究では第1に、既存の尺度を用いてインタープロフェッショナル教育の前後でどのようなコンピテンシーが変化するのかを検討した。その結果、インタープロフェッショナル教育そのものに対する準備状況が醸成され、男性ではとくにコミュニケーション能力が上昇するという結果が得られた。また、研究者らが作成した尺度(CICS-29)を用いた評価では、連携コンピテンシーは職種によって差があり、また、職業経験によって醸成されることがわかった。多職種に適用できるプロフェッショナリズムに関しては、「医療者の基盤となる人格形成や対人能力」、「専門職の価値観、倫理観を身につける」、「高いスキルと知識に基づく実践」、「患者中心ケアの提供」、「連携・協働」、「組織環境の整備」、「コミュニティ・専門職集団・社会への貢献」の7つの領域に集約できることが明らかになった。7つの領域におけるプロフェッショナリズムの醸成を測定できる、基礎教育用尺度と臨床教育用尺度の2つを開発し、インタープロフェッショナル教育の評価に用いた。学生に対しては、評価結果をフィードバックし、学習の総合的なふり返り(リフレクション)に用いたり、カリキュラムの再編に用いることで、評価尺度の有用性を確認した。
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