本研究では、地域医療に関する新たな教育モデルを提案することを目的とし、総合診療、在宅診療、遠隔診療を題材に、多学年医学生が参加する教育セミナーを試験的に実施した。低学年生は患者役、高学年生は医師役の模擬診療とOSCEを行ったが、低学年生の患者目線での評価と、高学年生の自己評価、教育者からの第三者評価とフィードバックは、各々の立場における地域医療に関する学習意欲を高めた事が明らかになった。低学年学生の評価には偏りが生じやすいが、多視点ビデオカメラ撮影による新たな動画評価を用いて補正したところ、受講者に対してより正確な評価が可能となり、より有効なフィードバックが可能となった。
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