研究課題/領域番号 |
24590627
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
大西 丈二 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90432278)
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研究分担者 |
榊原 久孝 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80153873)
鈴木 裕介 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90378167)
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キーワード | 地域医療 / 地理情報システム |
研究概要 |
疾病発生等の一次リスク要因、二次要因として高齢世帯数や所得などの社会的データ、および病床数や最寄りの医療機関までのアクセスなどの医療介護データ、そして死亡率などアウトカムデータを収集し、それらの情報源を一覧化を進めた。それぞれのデータを地理情報システム(GIS)を用いて可視化を進めるとととに、地域毎に接合できる形に整理し、それら接合データの一部をGISにてレポートを行う研究を進めた。奈良県において市町村別平均寿命の伸びに着目し、関連する要因について地域相関研究にて分析しし、特に男性において社会経済的地位(市町村の一人あたり所得、財政力指数)の関与が大きいことが知られた。また奈良県内の診療所の標榜科を市町村別、および管理医の年齢別に分析し、人口推計用いて将来の医療提供体制のシミュレーションを行い、一部の地域では今後の新規開業を含めなくても、人口減少に伴い人口あたりの医師数、および標榜科数は増加することが知られ、医師の年齢を考慮に含めた地域医療体制の在り方について検討した。そして24年度から継続している脳梗塞急性期に要されるrt-PA療法に関する地理的アクセシビリティの検討を三重県においても実施、分析手法としての一般化に努めた。25年度は厚生労働省にて開発中の地域包括ケア「見える化」システムに合わせ、最近公表が広がっている介護分野の利用可能な地域データを、本研究への組み込む研究を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データ収集は概ね順調であるが、学術的報告がまだ少なく、最終年度はこれに力を入れる。
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今後の研究の推進方策 |
25年度は異動の影響があり、研究補助員がうまく確保できず、マンパワーを要するデータ処理、レポート作成が遅れている。26年度は前年度の未執行分も合わせ、既に確保した研究補助員らを活用し、集めたデータの公表、学術的発表を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
25年度予定分の執行が進められなかったのは、2年度開始時に代表研究者の異動あり、研究補助員が十分に確保できなかったことが主の理由である。25年度7月から補助員1名を雇用開始したものの、十分な業務消化ができず、退職した。マンパワーを用する業務が残ってしまているため、本年度は確実に研究補助員を確保し、最終年度として研究を進め、総括する。 26年2月より別予算で研究補助員1名を雇用しており、その業務実績を評価した上で4月から本申請(科研費)にて雇用開始した。研究補助員を活用し、必要なデータ収集を完了させ、整理・レポートにまとめ、公表する。
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