研究課題/領域番号 |
24590627
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
大西 丈二 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90432278)
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研究分担者 |
榊原 久孝 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80153873)
鈴木 裕介 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90378167)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 地域医療 / 介護保険 / 介護予防 / 老年医学 / 高齢者包括評価 / 公衆衛生学 |
研究実績の概要 |
【目的】本研究は既存の情報から、健康に影響を与える地域特性と医療介護資源につき、高齢者包括評価(CGA)等を用いて、地域の年齢別人口構成や疾病発生率等を一次リスク要因、高齢世帯数や所得などの社会経済的因子、および病床数や最寄りの医療機関までのアクセスなどの医療介護データを二次要因とみなし、要介護や死亡に与える影響について明らかにし、人口変化に応じたシミュレーションを行って、必要な医療介護資源量の将来予測をなす手法を開発するため実施した。【方法】既存のデータソースを一覧にまとめ、地域相関研究によって、一次リスク要因、二次要因、アウトカム(目的)データとの関連を分析し、地方自治体と大学が協働してデータを活用する仕組みについて研究、そのシステムを構築した。【結果】日常生活圏域ニーズ調査、要介護等認定データ、国保データベース(KDB)等、利用しうるデータソースを一覧にし、市町村別平均寿命等の地域相関分析を行った。既存の統計データを用いた横断的研究として、将来の必要診療所医師数、脳梗塞超急性期診療機関についての検討を行った。日常生活圏域ニーズ調査等のデータを活用して、地域在住高齢者のQOL(SF-8)基準値、要介護等認定別の外出頻度、外出頻度別口腔の健康・栄養状態、健康関連QOLおよび幸福感との関連因子等について知見を得て、それらをもとに地域の健康指標を設定した。【まとめ】高齢者包括評価を一つの町に根付かせ、経年的変化を追うことができる研究フィールドとして構築したことは最も大きな本研究の成果の1つであるが、地方自治体が持つ保健医療介護データを今後も適切に継続的に研究活用し、人口構成等社会変化に遅れることなく、住民に有益なフィードバックが動的に行われるためには、まだいくつかの研究、システム設計が必要と思われた。
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