本研究では、発災前のクリアランスタイムとして緊急地震速報によって津波発生可能性が示された場合の医療搬送活動への効果について考察した。 愛知県知多半島を対象地域として南海トラフ地震を想定して試算を行った結果、津波来襲までのクリアランスタイムを有効に使うことで死傷者が減少すれば、南部地域の医療機関への津波による傷病者の集中は抑えられること、しかしながら強震動による死傷者も多いことから、半島全体の死傷者と病床数のバランス改善までは至らないことなど、傷病者搬送計画に必要な情報を得られることを明らかにした。
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