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2015 年度 実績報告書

急増した鍼灸学科の医療安全教育の評価と、質の保持・向上のためのコンテンツ開発

研究課題

研究課題/領域番号 24590644
研究機関森ノ宮医療大学

研究代表者

山下 仁  森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 教授 (10248750)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード鍼灸 / 安全管理 / 教育 / コンテンツ / シラバス / 有害事象 / 授業評価
研究実績の概要

平成24・25・26年度の成果を踏まえて、鍼灸による有害事象・過誤に関する病態別分析の結果公表、鍼灸安全学のシラバス改訂と授業試行、および国内の当該領域教育担当者の意見調査を行った。また海外および国内の学会で成果の一部を発表した。
1.鍼灸に関連して発生したとされる有害事象・過誤の報告論文のうち、①2012~2015年に医学学術雑誌で発表された有害事象全体、および②B型・C型肝炎、についてレビューを行った。その結果、近年においても鍼治療後に発症した臓器損傷、感染症、神経損傷、伏鍼(異物)、皮膚病変その他が報告されていた。このうち感染症については鍼灸施術との因果関係が明確でない症例が多かった。特にB型・C型肝炎については鍼治療が感染経路であるというエビデンスを直接的に証明している報告論文はなく、鍼治療を感染経路と疑う文献の多くは厚生省(当時)から感染防止に関する通達が出された1987年以前の期間に行われた鍼治療であった。
2.前年度に実施したワークショップにおける議論と意見を踏まえ、また今まで散在していた教材や方法論を統合して鍼灸安全教育に特化した科目「鍼灸安全学」のシラバスに組み込み、実際に大学および専門学校の授業で試行した。大学では学生からの授業評価を受けた。その結果、授業の理解度や教材の使用に関する肯定意見が90%を超える良好な評価であった。
3.当初はデルファイ法による授業コンテンツの統一と合意を目標としたが、各校シラバス調査とワークショップを通して現状では15コマの科目を設置できない事情や、シラバス標準化が国家試験に反映される懸念などに配慮し、専門家の意見聴取による授業コンテンツの優先順位決定に変更した。2016年4月現在、質問紙の発送中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 鍼治療の安全性向上に関する文献的検討-気胸を除く臓器損傷・異物-2015

    • 著者名/発表者名
      古瀬暢達, 山下仁
    • 雑誌名

      医道の日本

      巻: 74 ページ: 120-129

  • [雑誌論文] 安全性向上のための局所解剖Q&A2015

    • 著者名/発表者名
      新原寿志, 古瀬暢達, 上原明仁, 菅原正秋, 山﨑寿也, 山下仁
    • 雑誌名

      全日本鍼灸学会雑誌

      巻: 65 ページ: 64-78

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 鍼実技指導における教育効果の検討-刺鍼深度と刺鍼部上下圧を指標として-2015

    • 著者名/発表者名
      古瀬暢達,田中賢,竹内将文,山下仁
    • 雑誌名

      理療教育研究

      巻: 37 ページ: 11-18

    • 査読あり
  • [学会発表] 鍼治療の安全性向上に関する文献的検討(4)-B型肝炎・C型肝炎-2015

    • 著者名/発表者名
      古瀬暢達, 山下仁
    • 学会等名
      第35回近畿支部学術集会
    • 発表場所
      吹田市, 明治東洋医学院専門学校
    • 年月日
      2015-11-29
  • [学会発表] Developing an effective syllabus for safe acupuncture practice based on a workshop2015

    • 著者名/発表者名
      Yamashita H, Furuse N, Murakami T, Shinbara H, Sugawara M, Umeda T, Katai S
    • 学会等名
      World Federation of Acupuncture - Moxibustion Societies Toronto 2015
    • 発表場所
      Toronto, Canada
    • 年月日
      2015-09-25 – 2015-09-27
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 鍼治療に対する国内公的保健衛生機関の見解と今後の課題2015

    • 著者名/発表者名
      菅原正秋, 古瀬暢達, 上原明仁, 山﨑寿也, 新原寿志, 山下仁
    • 学会等名
      第64回(公社)全日本鍼灸学会学術大会ふくしま大会
    • 発表場所
      郡山市, ビッグパレットふくしま
    • 年月日
      2015-05-23

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公開日: 2017-01-06  

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