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2013 年度 実施状況報告書

神経細胞およびアストロサイト機能調節による治療抵抗性うつ病の病態解明と治療薬開発

研究課題

研究課題/領域番号 24590657
研究機関岡山大学

研究代表者

北村 佳久  岡山大学, 大学病院, 准教授 (40423339)

研究分担者 浅沼 幹人  岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (00273970)
キーワード治療抵抗性うつ病 / 海馬歯状回 / 神経新生 / 脳由来神経栄養因子 / 8-OH-DPAT / 電気けいれん
研究概要

治療抵抗性うつ病の病態解明およびその治療薬の開発研究を推進するため、本年度は以下の成果をあげた。
ACTH反復投与ラットを用いたセロトニン1A受容体機能関連薬および電気けいれんの神経新生に対する細胞内情報伝達系に対する影響
治療抵抗性うつ病の動物モデルであるACTH反復投与モデルにおいて既存抗うつ薬の抗うつ効果が消失することはすでに明らかにしている。その作用機序として、海馬歯状回における神経新生の抑制作用が関与していることも明らかにしている。一方、現在、うつ病の病態および抗うつ効果には脳内に豊富に存在する脳由来神経栄養因子(Brain Derived Neurotropic Factor: BDNF)の関与が注目されている。そこで、本モデルを用いてセロトニン1A受容体作用薬である8-OH-DPATおよび電気けいれんの海馬BDNF量に対する影響について検討を行った。8-OH-DPATは影響しなかったが、電気けいれんにより、有意な増加が認められた。その増加にはcAMP response binding protein (CREB)-BDNF経路の活性化が関与していることを明らかにした。さらに、電気けいれんは海馬歯状回における神経新生を有意に増加させることも明らかにした。
以上の結果より、治療抵抗性うつ病の病に対する電気けいれん療法の抗うつ効果の作用機序として、海馬における神経新生の亢進が関与し、その亢進にはには、CREB-BDNF経路の活性化によるものであることを明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り、ACTH反復投与モデルにおける電気けいれんの抗うつ効果および神経新生の作用機序を明らかにした。

今後の研究の推進方策

今後は、セロトニン1A受容体および電気けいれんの抗うつ効果の詳細な作用機序に関して明らかにしていく。

次年度の研究費の使用計画

予定より安価に購入できたため
次年度に計画的に使用する

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The mechanism of electroconvulsive stimuli in BrdU-positive cells of the dentate gyrus in ACTH-treated rats.2013

    • 著者名/発表者名
      Kuwatsuka K., Hayashi H., Onoue Y., Miyazaki I., Koyama T., Asanuma M., Kitamura Y., Sendo T.
    • 雑誌名

      J. Pharmacol. Sci.

      巻: 122 ページ: 34-41

    • DOI

      10.1254/jphs.13015FP

    • 査読あり
  • [学会発表] Involvement of the 5-HT1A receptor function in the 8-OH-DPAT treatment on neurogenesis in ACTH-treated rats

    • 著者名/発表者名
      Kitamura Y., Miyake A, Hattori S., Koyama T., Miyazaki I., Asanuma M., Sendo T.
    • 学会等名
      Neuroscience2013
    • 発表場所
      Washington DC(USA)

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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