抗菌薬・抗真菌薬の併用投与時における標的臓器での薬物動態(PK)モデル解析と微生物学的な薬力学(PD)評価に基づいて,特に多剤耐性菌に対する併用療法を最適化することを目的とした。その結果,抗菌薬単剤および2剤投与時における患者の組織中濃度を測定し,標的臓器PKモデルを構築することができた。一方,多剤耐性緑膿菌臨床分離株に対する抗菌薬2剤および3剤のin vitro併用効果をPD評価することができた。そして,PK-PD解析により,多剤耐性緑膿菌に対するコリスチン併用療法の有効妥当性を定量的に予測評価することができた。また,モデリング・シミュレーションに用いるツールを作成することができた。
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