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2012 年度 実施状況報告書

HIV遺伝子検査のための新しい標準物質の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24590673
研究機関北海道大学

研究代表者

吉田 繁  北海道大学, 大学院保健科学研究院, 助教 (20431314)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワードHIV / 標準化 / HIV薬剤耐性検査
研究概要

薬剤に耐性を獲得したHIV(耐性HIV)の出現が適切な治療の障害となっている.そのため,HIV薬剤耐性検査や指向性検査により適切な治療薬を選択することが重要であるが,本検査は施設により性能が異なることが問題である.そこで, 外部精度管理による施設間差の是正と性能評価が求められているが,標準物質として複数のHIVが混在している可能性のある患者血漿が用いられているため,正しい評価は困難である.本研究では合成RNAを用いて,配列情報が明確な新たな標準物質の開発を目指した.HCV 5’UTRの一部遺伝子配列を組み込んだ転写用ベクターpGEM-HCVを作製した.国内外で薬剤耐性検査に使用されているプライマー設定位置をもとに,それら全プライマーと解析配列1017bpを含むHIV gag-pol領域を増幅するプライマーを設計した.このプライマーを用いて耐性HIVと野生型HIV RNAから約4 kbpのフラグメントを増幅し,pGEM-HCVに組み込んだ.T7 RNAポリメラーゼによりHIV gag-pol-HCV 5’UTR RNAを転写精製後,凍結乾燥し標準物質とした.標準物質のRNA量はCobas TaqMan HCVによる3重測定により決定した.塩基配列は国内で実施されているHIV薬剤耐性検査3方法を用いて,同一の塩基配列であることを確認した.また,耐性HIVと野生型HIV由来の標準物質をRNA量から特定の比率に混合した標準物質を作製した.この混合標準物質を用いて3方法の性能比較をした結果,方法により検出可能な比率が異なることが確認された.今回の研究では1)標準物質作製のベースとなるベクターを作製し,2)標準物質の作製方法を確立し,3)方法による検出感度の違いを明らかにした.今回の標準物質は血漿により分解されることが課題である.今後,分解から保護する形状に加工する検討をおこなう.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度の研究計画である1)転写用ベクターの作製,2)HIV塩基配列挿入コンストラクトの作製と合成RNAの作製,3)RNA転写とその定量系の確立は全て実施することができた.従って,達成度は「おおむね順調に進展している」と判断した.

今後の研究の推進方策

補助事業の廃止を行うため、記載しない.

次年度の研究費の使用計画

補助事業の廃止を行うため、研究費の使用予定はない.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] In vitro transcribed RNAを用いたHIV薬剤耐性検査の外部精度管理2012

    • 著者名/発表者名
      吉田 繁
    • 学会等名
      第59回日本臨床検査医学会
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都市)
    • 年月日
      20121129-20121202
  • [学会発表] 2011年度HIV薬剤耐性検査外部精度管理の報告2012

    • 著者名/発表者名
      吉田 繁
    • 学会等名
      第26回日本エイズ学会
    • 発表場所
      慶応義塾大学日吉キャンパス(横浜市)
    • 年月日
      20121124-20121126
  • [学会発表] HIV薬剤耐性検査の外部精度管理2012

    • 著者名/発表者名
      吉田 繁
    • 学会等名
      第22回日本臨床化学会支部例会
    • 発表場所
      旭川医科大学(旭川市)
    • 年月日
      20121006-20121006

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公開日: 2014-07-24  

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