自身の所属する施設に所蔵されていた高齢のニューロパチー、原発性骨粗鬆症の各患者や健常高齢者から得た生検皮膚組織や血清、尿、DNAを、LC-MS/MS法、Genome DNAアレイ法で解析し、加齢に伴うニューロパチーが出現、進行の指標となる蛋白質、遺伝子を探索した。その結果、同疾患を鑑別しうる最適な指標として尿中L-FABP、あるいは血中、尿中Glycer-AGEsが有力候補として挙がってきた。さらに、これらの生化学的指標に加え、生理学的指標(Aδ特異的痛覚閾値)、病理学指標(末梢神経組織へのリン酸化α-シヌクレインの沈着量)を併用することで、加齢変化に伴うニューロパチーの鑑別が容易となる。
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