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2012 年度 実施状況報告書

質量イメージングによる関節リウマチ関節滑膜組織の疾患関連分子プロファイル解析

研究課題

研究課題/領域番号 24590714
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪医科大学

研究代表者

武内 徹  大阪医科大学, 医学部, 講師 (10330078)

研究分担者 中西 豊文  大阪医科大学, 医学部, 准教授 (10247843)
槇野 茂樹  大阪医科大学, 医学部, 准教授 (20268204)
小谷 卓矢  大阪医科大学, 医学部, 非常勤医師 (80411362)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード関節リウマチ / 質量分析 / プロテオミクス
研究概要

本研究では確立された慢性関節炎モデルSKGマウスを用い、質量イメージング(IMS)法および免疫組織学的手法により関節炎に関連する分子を同定し、その空間的局在性及び量的変動を解析する。本年度、SKGマウスは真菌菌体を皮下投与することで関節炎を誘導し、新鮮凍結関節滑膜組織から超切片スライドを作成し、ホルマリン固定後に免疫染色をした。マクロファージやリンパ球などの免疫担当細胞の滑膜組織への浸潤と滑膜組織でのMMP-3発現の増加を認めた。関節炎を誘導しなかったマウスでは炎症細胞の浸潤、MMP-3発現の増加は見られなかった。シトルリン化蛋白については、滑膜組織での発現を確認できなかった。また、同一の新鮮凍結滑膜組織からIMS用の超切片スライドの作成を試みたが、骨組織を含むために超切片スライドの作成が困難であった。そこで滑膜組織のみを関節から剥離し超切片スライドを作成する手法を試みている。さらに関節滑膜組織より抽出した細胞内蛋白の発現を関節炎発症群と非発症群とで定量プロテオミクスの手法を用い比較検討した。両群の滑膜組織より抽出した等量の細胞内蛋白を安定同位体で標識された試薬で標識しトリプシン消化した後、質量分析計でピーク強度の差をタンパク質量の差として定量した。その結果、蛋白発現量が2倍以上あるピークを12個見出した。関節炎発症群と非発症群それぞれに発現量が多いピークがあった。これらのピークについて、蛋白の同定を試みている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

滑膜組織からIMS用の超切片スライドの作成が計画以上に難しく、さらなる工夫が必要であったことと、滑膜組織、特に関節炎非発症群の滑膜組織から抽出できる細胞内蛋白量が少ないことが研究の進行を遅らせている。

今後の研究の推進方策

関節滑膜組織からIMS用の超切片スライドの作成を行う。骨などの硬い組織から超切片スライドを作成する方法および滑膜組織のみを関節から剥離し超切片スライドを作成する方法を試み、滑膜組織のIMSを確立する。また、関節滑膜組織より抽出した細胞内蛋白の発現を関節炎発症群と非発症群とで定量プロテオミクスの手法を用い前年度と同様に比較検討する。抽出できる細胞内蛋白量を増やすために実験に用いるマウスを増やし、蛋白の同定を行う。同時に血清を採取し、CRP、MMP-3、IL-6、TNF-αなどの血清マーカーを測定し、発現量に変化がある蛋白との相関をみる。

次年度の研究費の使用計画

関節滑膜組織の定量プロテオミクスの試薬、血清マーカー測定の試薬を購入する。実験に用いるマウスを増やすために飼育費用・関節炎発症のための試薬を購入する。関節滑膜組織からIMS用の超切片スライドの作成、滑膜組織のIMS法に用いる試薬を購入する費用は、当年度未使用額で充てる。

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公開日: 2014-07-24  

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