研究課題/領域番号 |
24590721
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
松本 成史 旭川医科大学, 医学部, 講師 (10288912)
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研究分担者 |
橋爪 和純 旭川医科大学, 医学部, 助教 (70596303)
西川 祐司 旭川医科大学, 医学部, 教授 (90208166)
柿崎 秀宏 旭川医科大学, 医学部, 教授 (10241324)
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キーワード | 慢性骨盤痛症候群 / 肥満細胞 |
研究概要 |
慢性骨盤痛症候群(chronic pelvic pain syndrome: CPPS)の代表的疾患である間質性膀胱炎や慢性前立腺炎の病態に、肥満細胞が大きく関与していると言う仮説を立て、まず肥満細胞の有無で、排尿動態が変化するか否かを確認すべく、肥満細胞(マスト細胞)欠損マウス:WBB6F1-W/Wvマウスとコントロールマウス(野生型):WBB6F1-+/+マウスを用いて、温度:24±2℃、湿度:50±10%、照明時間:12時間の飼育環境下での排尿動態(昼間5時間当たりの排尿回数と排尿量)を測定した。その結果は、各マウスの排尿量および排尿回数は、各個体1回当たりの平均排原量は F1-+/+で101~250μL、F1-W/Wvで77~183μLであ り、排尿回数は2~6回/5時間であった。現時点では、検討症例数も少なく、統計的解析は実施していないが、F1-+/+は、F1-W/Wvより排尿量が多く、排尿回数も多い傾向が見られた。この差異は、肥満細胞の有無によるものかは、今後の詳細な検討を要するが、何らかの影響を与えていることが示唆された。マウスの1回当たりの排尿量としては、0.36±0.17mL(C57マウス)との報告1)がある一方、数10~300μLの範囲で日内変動のあることも知られている2)。今回の結果も日内変動の影響も考慮しなければならない。今後匹数を増やし、排尿動態の差異を明らかにし、かつ膀胱内圧も測定する予定である。これらに急性拘束ストレスを与えることで、更に検討を進め、肥満細胞のCPPSへの関与やその病態解明に迫りたい。 参考文献:1) 愛媛県立医療技術大学紀要. 2008:5;51-6., 2)Nat Commun. 2012:1;3:809.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
in vivoの設定等に時間を費やし、in vitroの実験にまで至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
肥満細胞(マスト細胞)欠損マウス:WBB6F1-W/Wvマウスとコントロールマウス(野生型):WBB6F1-+/+マウスの排尿動態測定を更に症例数を増やし、統計学的検討を行い、これをベースに急性拘束ストレスを与えたCPPSモデルでの検討を進めることで、肥満細胞のCPPSへの関与やその病態解明に迫りたい。
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