事業所の労働者を対象に、うつ病の予防や改善のための認知行動療法(CBT)プログラムをランダム化比較試験(Randomized Controlled Study、以下RCT)により実施した。東京近郊の企業を対象とし、2年間の健康診断受診時にうつの程度を評価したところ、CBT介入群と非介入群のうつスコアの変化量が群間に有意差が認められ(p = 0.02)、非介入群では介入群に比較してスコアの上昇が認められた。さらに6週間のCBTプログラムを改善してRCTにて別の施設の労働者を対象に実施したところ、CBT群において不安緊張の改善(d = 0.37)や、疲労の改善(d = 0.60)が認められた。
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