研究課題/領域番号 |
24590764
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
李 英姫 日本医科大学, 医学部, 講師 (60350039)
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研究分担者 |
川田 智之 日本医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00224791)
吾妻 安良太 日本医科大学, 医学部, 教授 (10184194)
稲垣 弘文 日本医科大学, 医学部, 講師 (50213111)
平田 幸代 日本医科大学, 医学部, 助教 (40322515)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | ディーゼル排気粒子 / 酸化ストレス / EMT |
研究概要 |
本研究では、C57BL/6J Nrf2+/+、Nrf2-/-マウス肺組織より気道上皮細胞、肺線維芽細胞を分離し、気道上皮細胞を用いてDEPによるEMTへの誘発作用について検討し、肺線維芽細胞を用いてDEPによる細胞遊走能への影響、およびそのメカニズムについて検討することを目的とする。平成24年度(初年度)は、マウス肺組織より本研究に用いる肺胞上皮細胞の分離、初代培養方法を確立し、初代培養で得られた肺胞上皮細胞は継代せず,初代で実験を行う方法を模索した。また、比較検討のため、ヒト気道上皮細胞のセルラインBET-1Aを用い,EMTプロセス、細胞遊走におけるDEPの作用について予備実験を行った。DEPはヒト気道上皮細胞のEMT誘発、細胞の遊走を抑制する可能性が示唆された。本研究は平成21年度~23年度基盤研究(C)の結果に基づいて設計したもので、その最終年度(平成23年度)の研究結果を22nd European Respiratory Society(ERS)、第83回日本衛生学会で発表し、本研究に必要な情報を収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度(初年度)の当初計画は、①マウス肺組織より本研究に用いる気道上皮細胞、肺線維芽細胞を分離・培養して凍結保存し、次年度からの実験に供する;②比較検討のため、ヒト気道上皮細胞のセルラインを用いてEMTプロセス、細胞遊走におけるDEPの作用について確認する。研究実績の概要に記載した通り、本年度は、初代培養で得られた肺胞上皮細胞は継代せず,初代で実験を行う方法を確立し、とくに凍結保存はしていないが、次年度から予定通り実験を進められる準備は整えている。また、ヒト気道上皮細胞のセルラインBET-1Aを用い、DEPのEMTプロセスへの影響について予備実験を行ったため、おおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
次年度(平成25年度)では、C57BL/6J Nrf2+/+、Nrf2-/-マウス肺組織より肺胞上皮細胞、肺線維芽細胞を分離し、初代肺胞上皮細胞を用いてDEP、BLMの濃度依存的によるEMTへの誘発作用、および初代肺線維芽細胞を用いてDEPによる細胞遊走能への影響について検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
初代培養を行ったマウス肺胞上皮細胞の判定に用いるanti-pan cytokeratin 抗体は、平成25年3月に購入する予定であったが、4月以降に発注することになったため、繰越金(76,193円)は次年度(平成25年度)研究助成金と合わせて使用する予定である。
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