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2013 年度 実施状況報告書

メチルアルギニン誘導体とメタボリック症候群発症リスクに関する職域疫学研究

研究課題

研究課題/領域番号 24590765
研究機関日本医科大学

研究代表者

大塚 俊昭  日本医科大学, 医学部, 准教授 (80339374)

研究分担者 川田 智之  日本医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00224791)
西山 康裕  日本医科大学, 医学部, 助教 (20350077)
稲垣 弘文  日本医科大学, 医学部, 講師 (50213111)
キーワード非対称性ジメチルアルギニン / メタボリック症候群 / 生活習慣病 / 脳卒中 / 危険因子
研究概要

本年度は、昨年度測定を行った血清非対称性ジメチルアルギニン(ADMA)濃度と、メタボリック症候群の診断を構成する各種生活習慣病との関連性について、横断的検討を行った。
上記測定を行った1168人から、女性や40才未満の者などを除いた769人を対象とした。その結果、血清ADMA濃度は年齢(r=0.14, p<0.001)、BMI(r=0.15, p<0.001)、拡張期血圧(r=0.12, p=0.001)、総コレステロール(r=0.07, p=0.042)、LDLコレステロール(r=0.09, p=0.013)、HDLコレステロール(r=-0.10, p=0.008)、中性脂肪(r=0.13, p<0.001)と有意な相関を認めた。また、高血圧、脂質異常症、喫煙習慣を有する者においてADMAは有意な高値を示した。
さらに、近年欧米において血清ADMA値が脳卒中のリスク因子となりうるとの報告がなされていることから、最近我が国で報告された脳卒中発症リスクスコア(Stroke 2013; 44: 1295-302)と血中ADMAとの関連性を検討した。その結果、脳卒中リスク分類が低、中、高と上昇につれADMA値は上昇し(p<0.001 for trend)。さらに、複数の交絡因子で調整した多重ロジスティック回帰分析では、ADMA4分位最高分位における脳卒中ハイリスクに対するオッズ比は2.47(p=0.049)と有意な高値を示した。
以上から、血清ADMA値はメタボリック症候群の診断を構成する各生活種運病と有意に関連し、さらに脳卒中発症リスクとも有意に関連する可能性が示唆された。本結果はJ Neurol Sci誌に公表を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究2年次として、当初の計画通りの解析作業を進めることができた。さらに本解析から得た知見について医学専門誌における公表もなされ、研究達成度としては順調に進展していると言える。

今後の研究の推進方策

研究最終年次(3年目)として、血清ADMA濃度がメタボリック症候群発症の予測因子となるかについて、データ解析と論文化を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Asymmetric dimethylarginine is related to the predicted stroke risk in middle-aged Japanese men2014

    • 著者名/発表者名
      Nishiyama Y, Otsuka T, Ueda M, Inagaki H, Muraga K, Abe A, Kawada T, Katayama Y
    • 雑誌名

      J Neurol Sci

      巻: 338 ページ: 87-91

    • DOI

      10.1016/j.jns.2013.12.021

    • 査読あり
  • [学会発表] シンポジウム1(卒中-S1)脳卒中の新しい危険因子:日本人中年男性における血中asymmetric dimethylarginine (ADMA)の脳卒中リスクスコアとの関連について2014

    • 著者名/発表者名
      西山康裕、上田雅之、大塚俊昭、阿部新、村賀香名子、桂研一郎、片山泰朗
    • 学会等名
      第39回日本脳卒中学会総会
    • 発表場所
      大阪国際会議場(大阪)
    • 年月日
      20140313-20140313

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公開日: 2015-05-28  

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