最初に、神経幹細胞を用いたニューロスフェア法で銀ナノ粒子の神経系発生毒性評価を行った。ニューロスフェアを培養系に静置すると、表面から細胞が外側に向かって移動した。この系に銀ナノ粒子を曝露し、細胞の移動距離を測定すると、銀ナノ粒子濃度との関係に直線関係を得た。50%阻害率は約400 ng/mlだった。また、銀ナノ粒子を曝露する前に予めニューロスフェアから神経幹細胞を十分に移動させておき、それから銀ナノ粒子を曝露すると、ある濃度以上の銀ナノ粒子は、移動した神経幹細胞のアポトーシスを誘導させることが明らかになった。 次に、銀ナノ粒子を新生仔に経口投与すると、自発運動量が有意に亢進した。
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