研究課題/領域番号 |
24590778
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
齊藤 麻理子 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80404234)
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研究分担者 |
鈴木 陽 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20443989)
神垣 太郎 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80451524)
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キーワード | デング熱 / フィリピン / デングウイルス / 国際研究者交流 |
研究概要 |
デングは熱帯・亜熱帯の都市近郊部を中心に拡大している蚊媒介性の急性熱性疾患であり、年間500万人が感染しているとされる。また近年の気候変動によるデング流行パターンの変化が指摘されており、注意深いモニタリングが必要な疾患である。しかし、デングは無症候例や軽症例が多く、さらに臨床診断だけでは他の急性熱性疾患との鑑別が困難でもあり、正確な感染者数を把握することは不可能である。 当初本研究はパラワン島において遂行する予定であったが、ルソン島中部のターラック州において地域の中核病院に来院する患者を対象として行うこととした。また、ヒト症例のみならず同地域における蚊も収集し、蚊からのデングウイルスの検出も行うこととした。平成25年度は東北大学およびRITMへの倫理委員会への本研究の申請を行った。東北大学からの承認はおり、現在RITMの倫理委員会からの承認待ちである。拠点となるターラック州立病院においては研究スタッフの雇用を開始し、プロジェクトオフィスのセットアップを始め、病院内でプロジェクトを遂行するための準備を進めた。また本プロジェクトに必要な消耗品や試薬類の購入を進めた。また本研究ではフィルターペーパーを用いた血液採取およびRT-PCRも行う予定であるが、RNA抽出方法について条件設定を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
RITMにおける倫理委員会の承認を得るのに1年以上かかっており、プロジェクトがまだ開始されない状態である。しかし承認が降りればすぐに開始出来るような準備は進めている。
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今後の研究の推進方策 |
RITMでの倫理委員会は平成26年5月には承認がおりる見込みである。病院スタッフに対するオリエンテーションを平成26年4月に行い、5月より検体採取を開始する予定である。収集された検体のうち、血清についてはVero細胞およびC6/36細胞でのウイルス分離を行い、その他の検体についてはRT-PCRでのウイルス検出を進めてゆく。E1遺伝子における遺伝子配列を解析し、デングウイルスの伝播状況を探る。検体収集は少なくとも1年以上は継続する予定であるが、解析は順次進めてゆく。
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