研究課題/領域番号 |
24590785
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研究機関 | 独立行政法人国立健康・栄養研究所 |
研究代表者 |
池田 奈由 独立行政法人国立健康・栄養研究所, 国際産学連携センター, 研究員 (20573603)
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研究分担者 |
渋谷 健司 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50322459)
野田 光彦 独立行政法人国立国際医療研究センター, 糖尿病研究部, 部長 (90237850)
野田 博之 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (40432538)
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キーワード | 保健医療制度 / 疾病管理 / 保健指標 |
研究概要 |
国民栄養調査ならびに国民健康・栄養調査、循環器疾患基礎調査の調査票情報の二次利用の継続申請と、新規に利用可能となった平成22年国民健康・栄養調査の利用申請を行った。 前年度の研究成果から、高血圧の有病率と治療率、管理率に関する20カ国の国際比較と長期推移に関する論文を作成し、海外の研究協力者らと英文学術雑誌(査読有)に発表した。 平成17~22年国民健康・栄養調査の調査票情報の二次利用により、妊娠中の女性を除く20歳以上男女の日本人の糖尿病管理指標の推移に関する分析を進めた。その結果、平成22年の調査票改訂の影響を考慮した解釈が必要ではあるが、日本人の糖尿病の受療率と血糖管理率に改善傾向が見られた一方で、血糖ならびに血圧、脂質の管理率は米国に比べてもかなり低い水準にあることが示された。この研究成果については、第24回日本疫学会学術総会で発表し、優秀演題賞候補に選ばれた。 さらに、未治療の糖尿病患者に関する分析を行い、未治療の糖尿病患者のうち、糖尿病の既往があり血糖コントロールが不良の者がかなりの部分を占めることが明らかになった。また、未治療の糖尿病の関連因子として、男性、年齢、喫煙、非HDLコレステロール、収縮期血圧と正の相関があり、HDLコレステロールと負の相関があることが示された。この分析結果に関しては、海外の学会で発表し、論文を英文学術雑誌に投稿中である。 以上の有病率、治療率、管理率に関する分析から発展して有効カバレージの分析を進めた。それに関連して、最新の統計手法に関するレビューと講習を行った。高血圧や肥満を含む危険因子の管理について、可能な限り過去に遡って長期の時系列で分析を行うための検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
有効カバレージの推定のための統計手法の開発が、予定より若干遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
有効カバレージ推定に効果的な統計手法の検討を進め、分析結果を出す。
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次年度の研究費の使用計画 |
統計手法の開発に時間がかかっているため。 統計手法の開発を完了し、データ分析と論文作成、学会発表にかかる項目として使用する。
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