研究課題/領域番号 |
24590800
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研究機関 | 長野県看護大学 |
研究代表者 |
秋山 剛 長野県看護大学, 看護学部, 講師 (20579817)
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研究分担者 |
小林 潤 琉球大学, 医学部, 教授 (70225514)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 国際情報交換 / フィリピン / 国際保健 / セルフ・エスティーム / 災害 |
研究実績の概要 |
研究期間2年目の平成25年度に途上国(タイ国ミャンマー国境地帯)での現地調査を実施する形で計画していたが、現地での人事異動など、外部条件の変化により、調査が最終年度としていた当該平成26年度中に実施することになった。しかしながら結果の分析、発表のため、すでに27年度までの研究期間の延長手続きを行い、承認された。 ア)学生と学校関係者に対するメンタルヘルス・リテラシーとスティグマについての研究調査 場所をタイのミャンマー国境地帯から、2013年11月の台風災害から復興しつつあるフィリピンレイテ島に変更し、現地との調整を実施した。平成26年11月から12月にかけて現地の状況を学生および教師から聞き取りを行い、今後の研究活動の参考情報を収集した。災害後における、精神面の支援の必用性と、そのあるべき形について調査した。今後も文献情報も参考にしつつ、知見をまとめていく予定である。 イ)途上国での学生のセルフ・エスティームへの課外活動活動の効果についての研究 こちらも上記により研究実施場所をレイテ島に変更し、調査を平成27年1月と3月に実施した。現地の高校生(学年としては10年生)700名程度を対象とし、自記式調査票による調査とセルフ・エスティームについての介入を行った。調査結果について現在集計中である。本年度は調査票の翻訳、調査実施、結果の回収と順調に活動を実施することができた。セルフ・エスティーム調査票については今後もその妥当性と信頼性の精査を行っていく必用があるものの、今後、今回は調査対象にできなかった、他の対象集団についての応用が期待される。また、課外活動によるメンタルヘルス介入プログラムの開発もひとまず完成をみたため、今後の応用、また異なる地域への展開が期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記のように、本来、研究期間2年目の平成25年度に途上国(タイ国ミャンマー国境地帯)での調査を実施する形で計画していたが、外部条件の変化により、調査を最終年度の平成26年度中に行う形に変更し、研究期間を平成27年度まで延長することになった。当初計画から変更となったものの、本年度において大幅に進展し、これまでの遅れを挽回することができた。最終年度とした平成27年度にはいり、現在、公表に向けて結果の分析と報告の作成を行っているところである。 ア)学生と学校関係者に対するメンタルヘルス・リテラシーとスティグマについての研究調査平成26年度中の結果について、この取りまとめ、また資料や文献の収集を行い分析を行っている。 イ)途上国での学生のセルフ・エスティームへの課外活動活動の効果についての研究 上述のように平成26年度中に調査を実施した。計画どおり最終年度に予定していた調査結果の集計、入力内容のチェックを行っている。700人程度を対象としたデータであるため、ある程度、準備に日数がかかると予想しているが、本年度前半のうちに取りまとめと分析を終了させ、最終年度である今年度中に、結果の学会での報告や、学術雑誌への投稿を行い、成果を発信していく予定である。そのため、研究期間の延長は行ったものの、その計画に沿った形で概ね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度中に、途上国での現地調査を終えたため、今後はその調査結果の分析と取りまとめと報告作成、また発表が主な作業となる。そのため、本務の業務遂行などで予想外の支障がない限り、特段の障害はないと考えている。また、分析に必用な機材などはすでに整っており、本年度は発表にともなう印刷費や交通費程度が必用となる程度と予想している。不足の際は、インターネットによる公開など、合理的、経済的な方法を検討し、効果的な成果の公表と発信を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、平成26年度が最終年度の予定であったが、途上国現地協力機関での人事移動など、外部条件の変化があり平成27年度まで研究計画を延長したためである。
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次年度使用額の使用計画 |
現地調査は平成26年度中に実施済みであり、本年度は印刷費および、学会発表の旅費、諸経費として使用する予定である。 印刷費として10000円、国内旅費(東京ー長野往復)として11617円程度を見込んでいる。
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