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2013 年度 実施状況報告書

地域一般住民のアルコール摂取量とアディポサイトカイン、生活習慣病リスクとの関係

研究課題

研究課題/領域番号 24590802
研究機関札幌市立大学

研究代表者

藤井 瑞恵  札幌市立大学, 看護学部, 講師 (20331192)

研究分担者 大西 浩文  札幌医科大学, 医学部, 准教授 (20359996)
斉藤 重幸  札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (60253994)
キーワード飲酒 / 生活習慣病 / アディポサイトカイン
研究概要

平成25年度の壮瞥町住民健診は、7月26~8月3日、12月7日に実施された。受診者のなかで質問紙調査に回答があった650名中、データ欠損者、健康障害により飲酒を辞めた人、空腹時血糖140mg/dl以上の人、糖尿病治療中の人を除外した546名を解析対象とした。平成25年度は、飲酒に伴う影響を調査するため新たなバイオマーカーとして、アディポネクチン、高分子アディポネクチン、過酸化脂質、1.5AG、シスタチンC、尿中8OHDG等を追加して測定した。飲酒量(g/day)の性別3分位に非飲酒者を加えた4群での対象背景の比較では、年齢による影響がみられたため、全対象と65歳以上・未満の層別化による分析を行った。その結果高齢・非高齢群共に非飲酒者よりも飲酒者においてアディポネクチン(非高齢p<0.001,高齢(p<0.001))、高分子アディポネクチン(非高齢p<0.001,高齢(p<0.001))が低下していた。インスリン抵抗性の指標であるHOMA-IRや、炎症性マーカーである高感度CRPや白血球数と飲酒量の関連はみられなかった。アディポネクチン、高分子アディポネクチンを男女別中央値で高群・低群に2分し、飲酒量3分位(T1-T3)・年齢・性別・喫煙習慣(3群)でモデル1とし、モデル2はモデル1に腹囲を追加して、ロジスティック回帰分析を行った。その結果、高齢群において飲酒量T1でアディポネクチン高値に対するオッズ比がモデル1で0.45(95%CI:0.22-0.91)、モデル2で0.46(95%CI:0.23-0.94)であった。また高分子アディポネクチン高値においても同様にモデル1で0.39(95%CI:0.94-0.80)、モデル2で0.40 (95%CI:0.19-0.82)と関連がみられた。高齢者にとって、アディポネクチンの高値は必ずしも肯定的な効果とは限らず、アディポネクチン高値で死亡や要介護といったイベントとの関連が報告されている。本研究においても、今後はHR-QLOとの関連性などの解析を進め、少量の飲酒によるアディポネクチンの低下についての検討を深める予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成25年度は壮瞥町住民健診において、新たな飲酒のバイオマーカーとしてアディポネクチン、高分子アディポネクチン、過酸化脂質、1.5AG、シスタチンC、尿中8OHDG等を追加して測定した。順調にデータを蓄積することができている。

今後の研究の推進方策

平成26年度は、平成25・26年度のデータベースを統合しての断面での解析、またこれまでのデータベースと統合しての縦断でのデータベース構築について検討し、飲酒による影響の解析を行う予定である。

次年度の研究費の使用計画

予定されていた学会に都合で参加できなくなったため
今年度は学会で成果を発表予定である

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 地域一般住民における口腔内健康とインスリン抵抗性の関係2014

    • 著者名/発表者名
      藤井瑞恵、大西浩文、赤坂憲、村松真澄、齋藤重幸、三浦哲嗣、森満
    • 学会等名
      第50回日本循環器予防学術集会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20140720-20140721

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公開日: 2015-05-28  

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