研究課題
自閉症スペクトラム症60人と健常者3147人に対し,誰もが持つ自閉症形質を測定するためのすべての質問紙4つを同時に施行した.また,構成概念妥当性を調べるため,自閉症形質以外の各種構成概念(抑うつ・不安,昼間の眠気,体の痛み,精神病質)を測定する質問紙(それぞれ,K10, ESS, SF36の当該項目,BSI)も同時に施行した.これにより,短縮版も考慮すると,合計11種類の自閉症形質質問紙の信頼性・妥当性を比較することが可能となった.その結果,再検査信頼性については,自閉症形質質問紙のいずれも許容可能な水準を示したが,Autism-spectrum Quotient (AQ)とSocial Responsiveness Scale2-Adult Selfreport(SRS2-AS)およびその短縮版は,それぞれ,内的妥当性および弁別妥当性が低いことが明らかになった.こうした,いわゆる古典的テスト理論に基づく比較では,Subthreshold Autism Trait Questionnare (SATQ)が最も良い成績を示した.現在,引き続き,項目反応理論に基づく比較を行っている.
すべて 2014
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件)
Journal of Autism and Developmental Disorders
巻: 44 ページ: 993-1007
10.1007/s10803-013-2020-7.
臨床精神医学
巻: 43 ページ: 1181-1190