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2012 年度 実施状況報告書

東日本大震災の津波災害が岩手県沿岸地域住民に及ぼす健康影響の定量化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24590811
研究種目

基盤研究(C)

研究機関岩手医科大学

研究代表者

小野田 敏行  岩手医科大学, 医学部, 准教授 (00254748)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードコホート研究 / 東日本大震災 / 津波 / 地域疾病登録
研究概要

岩手県北・沿岸の3保健医療圏(二戸・久慈・宮古)を対象とし、地域住民26,469人からなる岩手県北地域コホート研究においては、開始当初に初回調査で収集した様々な要因とその後の死亡情報(死亡の有無および死因)・罹患情報(脳血管疾患・心疾患)との関連を検討している。要因情報の一つとして、町字単位の住所情報毎に標高・土地利用などの情報を測定し、結果情報との関連を検討している。今回、東日本大震災の発災を受け、同情報に国土地理院の2万5千分の1浸水範囲概況図及びデジタル標高地形図を用いて、既に入力した1,957地点について津波の有無を判別し、津波あり・なし・境界に分類して入力した。また、対象保健医療圏内でコホート参加者がいない地区のため標高・土地利用などの測定を行っていなかった地区について、他地区となるべく同様の密度となるように町字単位に選定した地点173か所について、国土地理院の標高データ及び土地利用図、地図ソフトウェアを用いて中心地標高、主要なランドマークまでの距離、土地利用状況を測定した。
コホート対象外の県南沿岸部については、資するデータの収集を行うとともに、データセットとして必要なデータについて検討した。コホート対象外の地域では、個人を追跡するコホート研究内の地域とは異なり、結果情報(死亡情報・罹患情報)が行政区単位以下では得られないため、今後のデータリンケージおよびデータ利用の実際から、地区への負担の簡便な指標として人口および昼間人口を分母とする浸水人口率を想定し、これが算出できるように地理情報の収集を行うこととした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コホート対象内地域における新規地理データ読み取り作業が予想よりも測定点数が増加したために時間を要しコホート対象外地域の地理データ測定が進まなかった。また測定結果を視覚的に表示する図示ツールの検討についても進まなかった。

今後の研究の推進方策

コホート対象外地域について国勢調査情報とリンケージする行政区に区分し、浸水地域では必要に応じて細分化したうえで津波情報を判別する。コホート対象内地域および対象外地域それぞれについて、発災前後の国勢調査情報および死亡情報、罹患情報を収集する。リンケージして得られた結果の妥当性について検討する。また図示ツールの検討を行う。

次年度の研究費の使用計画

浸水状況および地理情報の確認と入力に相当の時間を要することから作業者の人件費を支出する。また、解析および図示ツールとして地理ソフトウエアを要する。

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公開日: 2014-07-24  

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