研究課題/領域番号 |
24590812
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研究機関 | 文教大学 |
研究代表者 |
中島 滋 文教大学, 栄養学部, 教授 (90149782)
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研究分担者 |
渡邊 美樹 文教大学, 栄養学部, 助教 (20331457)
目加田 優子 文教大学, 栄養学部, 講師 (60617281)
藤見 峰彦 文教大学, 栄養学部, 講師 (80322452)
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キーワード | ヒスチジン / 抗肥満 / イソフラボン / 大豆 |
研究概要 |
本研究は、ステロイドホルモンの前駆体であるコレステロール、ステロイドホルモン様の作用を有するイソフラボン、およびその供給源である大豆食品に着目し、それらのヒスチジン摂取による抗肥満作用に対する促進作用を調べることを目的とした。当該年度では、ヒトを対象とした食事と身体状況調査およびラットを用いた動物実験を行った。ヒトを対象とした食事と身体状況調査では、前年度行った国内3地域(北海道、長野県、沖縄県)の内、北海道と長野県のデータ解析を行った。その結果、一部の女性対象者おいて大豆類摂取によるヒスチジンの抗肥満作用促進作用が観察された。また、予定していた海外調査(中華人民共和国、大韓民国、北米)の内、大韓民国での調査を実施した。現在、沖縄県および大韓民国における調査のデータ解析を行っていいる。ラットを用いた動物実験では、前年度行った0.3%メチオニン添加20%カゼイン食を標準食、標準食に低濃度のヒスチジンを添加したヒスチジン食、標準食に低濃度イソフラボンを添加したイソフラボン食、標準食に低濃度のヒスチジンをイソフラボンを添加したヒスチジンイソフラボン食を用いたラットの飼育実験を、雌ラットを用いて行った。その結果、ヒスチジンの抗肥満作用(摂食抑制および体脂肪増加抑制作用)に対するイソフラボンの促進作用は、雌ラットにおいて雄ラットの場合よりも顕著に観察された。したがって、イソフラボンよるヒスチジンの抗肥満作用の促進効果は、雌性において雄性よりも強く現れることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は、ヒトを対象とした食事と身体状況調査およびラットを用いた動物実験から成っている。ヒトを対象とした食事と身体状況調査においては研究代表者の体調不良により、予定していた海外調査が遅れている。ラットを用いた動物実験はおおむね順調に進行しているが、血圧および脱共役タンパク質UCP1m-RNAの測定法に改良が必要であるためやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
ヒトを対象とした食事と身体状況調査では遅れている海外調査を行うとともに、データの解析を行う。動物実験においては、ヒスチジンの抗肥満作用に対するイソフラボンの効果が現れる最適条件(低濃度ヒスチジン添加時に低濃度のイソフラボンを添加する)における未測定項目(血圧、UCP1m-RNA発現量)の測定について、測定法を検討して実施する。
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次年度の研究費の使用計画 |
ヒトを対象とした食事と身体状況調査、特に海外での調査が予定通り行えず、旅費に残が生じた。またそれに伴い、データ解析の人件費が使用できず、残が生じた。また、動物実験の遅れにより物品費に残が生じた。 今年度は、未履行分のヒトを対象とした食事と身体状況調査をを実施し、データ解析を行う。また。未履行分の動物実験を実施する。
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