研究課題/領域番号 |
24590816
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
横川 博英 順天堂大学, 医学部, 准教授 (00328428)
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研究分担者 |
金森 悟 順天堂大学, 公私立大学の部局等, 助教 (20584113) [辞退]
湯浅 資之 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30463748)
福田 洋 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70384120)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ヘルスリテラシー / 糖尿病 / 生活習慣 / ヘルスプロモーション |
研究実績の概要 |
横川および湯浅は、最も早くデータ回収が終了した群馬県嬬恋村における住民健診データとヘルスリテラシーに関連するデータを分析した。そのなかで、嬬恋村では高齢者の割合が多く70%前後であった。これまで、国内外で高齢者のヘルスリテラシーを評価した先行研究はないことから、年齢別・男女別の検討を行った。その結果、年齢や性別に関わらず高ヘルスリテラシーは良好な生活習慣に有意に関連していることが明らかになった。英文学術論文としてまとめ、現在国際誌に採択されている。 また、福島JA厚生連の協力により福島県内の2つの関連病院で実施したアンケート調査に関して約3000件を超える回答が得られた。現在ベースラインとして1800名の分析を行っている。その結果、高ヘルスリテラシーは良好な生活習慣に関連していた。さらに、糖尿病とも関連している可能性が示唆された。現在分析を進め国際誌への投稿を準備している。 福田は職域健診においてヘルスリテラシーの6社に協力いただき実施した。その結果、ヘルスリテラシーは良好な生活習慣に有意に関連していることを見出し、日本公衆性学会総会(宇都宮市)のシンポジウムで発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通りに群馬県嬬恋村住民健診におけるアンケート調査は終了し、連結データベースの構築も終了している。さらに、分析用データへの改変も終了し医学上有用な結果・成果が得られたために国際誌に投稿した。現在採択され、印刷中である。 福島JA厚生連の関連2施設(坂下厚生総合病院・高田厚生病院)の健診におけるアンケート調査については2年間の調査期間が終了し、連結データベースの構築が終了した。分析用データへの改変が終了し粗分析を行った。その結果、医学上有用と思われる結果が確認され、現在詳細分析を行っている。なお、坂下厚生総合病院のデータに関しては、サブ解析で有用な結果が得られたことから国際誌に投稿し採択された(Sanada H, Yokokawa H, Yatabe J, Williams SM, Felder RA, Jose PA, Takenosita S. Association between lifestyle-related disorders and visceral fat mass in Japanese males: a hospital based cross-sectional study. Environ Health Prev Med. 2014; 19:429-435.) 北海道日高郡新ひだか町住民健診におけるアンケート調査は終了し、連結データベースの構築も終了している。対象者数が少ないことから単独での分析は行っていない。今後上記の成果を参考に再分析を予定している。 職域領域では、6社の企業健診データをそれぞれ取りまとめ国内学会で報告している。今後は、これらの連結データベース化を目指し論文化することと計画している。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通りに群馬県嬬恋村住民健診におけるアンケート調査は終了し、医学上有用な結果・成果が得られたために国際誌に投稿した。現在採択され、印刷中である。今後、雑誌事務局と連携しつつ修正を重ね印刷を目指す。また、縦断データの分析はこれから行う予定であり、横断データの論文の修正が終了した後、縦断分析用データベースの構築を計画する。 福島JA厚生連の関連2施設(坂下厚生総合病院・高田厚生病院)の健診におけるアンケート調査については2年間の調査期間が終了し、粗分析中である。その結果、医学上有用と思われる結果が確認され、現在詳細分析を進める予定である。1800名の分析対象者数を確保できており、詳細分析の結果が確定次第論文化して国際誌への投稿を目指す。 北海道日高郡新ひだか町住民健診におけるアンケート調査は終了しており、上記の成果を参考に再分析を予定している。さらに、今回の研究の対象者は総数で5000名を超える可能性があり、それらすべての対象者の連結データベースが構築できるか検討する予定である。 順次得られた成果は日本公衆衛生学会総会・日本労働生成学会総会・日本総合健診学会総会など国内学会で発表する予定である。職域領域データについては、連結データベース化を計画し論文化を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
国際誌に投稿予定であった論文に関して、投稿は終了しているものの査読業務が遅れていることから掲載料の執行が終了していない。 また、一部のデータの分析が終了しておらず今後の英文校正および投稿に関する諸費用の執行が終了していない。 これらの執行は、論文の採択状況によって大きく影響されることから予定通り執行できなかった分析は順調に進行しており今後予定通りに執行できるものと考えている。
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次年度使用額の使用計画 |
現在国際誌に1誌採択されている。同誌はオープンアクセス誌であり掲載料が必要であり、その支払いとして執行する予定である。また、福島JA厚生連の2病院(坂下厚生総合病院・高田厚生病院)のデータに関しては近日中に詳細分析結果が整う予定である。その結果をもとに論文化し国際誌に投稿予定であるが、英文校正費用および論文掲載料が必要となる。その支払いを予定する。 その他としては、日本公衆衛生学会総会・日本労働衛生学会・日本総合健診学会等の国内学会での成果発表の旅費や参加費に支出する予定である。
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