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2012 年度 実施状況報告書

特定健診制度を利用したDOHaD仮説検証研究

研究課題

研究課題/領域番号 24590828
研究種目

基盤研究(C)

研究機関独立行政法人国立健康・栄養研究所

研究代表者

瀧本 秀美  独立行政法人国立健康・栄養研究所, 栄養疫学研究部, 部長 (50270690)

研究分担者 加藤 則子  国立保健医療科学院, その他部局等, 統括研究官 (30150171)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード疫学 / 公衆衛生 / 生活習慣病
研究概要

特定健診受診者である40~74歳の成人を対象に、特定健診で得られた現在の身体状況や健康状態や一年後の特定健診結果と、出生時の状況との関連について検討を行うための予備調査を、調査実施予定地域である鹿児島県薩摩川内市で行った。2013年1月の住民イベントに参加した249名から有効回答が得られた。調査項目は、年齢・性別・出生順位・多胎の有無、出生地、帝王切開分娩の有無、出生体重区分(0.5㎏単位)、出生体重の情報源である。性別に回答がなかった18名を除外すると、男性51名、女性180名であった。回答者の88%が40~79歳に該当していた。第1子として出生した者は32.1%であった。多胎児として出生した者は1.2%であった。また、回答者の80.7%が鹿児島県内で出生していた。帝王切開で出生した者は1.6%であった。40歳代の回答者では、自身の出生体重を回答できなかった者は8.7%、50歳代では39.3%、60歳代では64.1%、70歳代では61.0%であった。出生体重区分に回答できた者における低出生体重者(出生体重2.5㎏未満の者)の割合は、40歳代が14.3%、50歳代が17.6%、60歳代が21.2%、70歳代が20.0%と、年代が上がるにつれて増加する傾向にあった。出生体重の情報源は「回答者の母親」が75.2%と最も多く、40歳代で52.4%、50歳代で76.5%、60歳代で87.9%、70歳代で76.7%であった。情報源が「母子健康手帳」と回答した者は40~70歳代全体で11.9%と少なく、40歳代で28.6%、50歳代で23.5%、60歳代で6.1%、70歳代で0%であった。母子健康手帳に記載された出生情報の、中高年の住民における認知度はあまり高くないことが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度実施予定の地域における、パイロット調査を無事終了できた。調査対象者となる一般住民の出生場所が調査地域の県内が8割を占めていることが明らかとなり、今後本調査を進めるにあたって、県の人口動態データにおける出生に関する状況を、参考に用いられると考えられる。また、自身の出生体重区分を回答できた者では、年代が上がるほど低出生体重児割合が高いという傾向が認められた。このことは、我が国全体の出生の動向と非常によく一致していることから、出生体重区分を回答できた者についての回答の信頼度は高いと考えられる。

今後の研究の推進方策

鹿児島県さつま町で特定健診の対象者である40~74歳の国民健康保険加入者約5000名を対象に、自記式調査票を用いて縦断調査を実施する。平成25年度の特定健診結果返却時期に、自治体を通じて郵送し、同封の返信用封筒で同意書と調査票を回収する。平成26年度は、同意者に対してのみ再度調査票を送付し、郵送法で回収する。調査項目は、1回目は生年月日・性別・出生地・出生時の状況(出生体重等)・現在の健康状態・特定健診の結果のコピーまたは内容の転記(身長・体重・腹囲・血液検査結果など)である。2回目は、現在の健康状態ならびに特定健診の結果のコピーまたは内容の転記(身長・体重・腹囲・血液検査結果など)を調査する。出生時の体格別に、初回と第2回の特定健診の結果の変化の有無について、比較を行う。

次年度の研究費の使用計画

残金は、調査協力者への謝金(一人2千円、4人分)と通信費に使用する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Prevalence of inappropriate dietary supplement use among pregnant women in Japan2013

    • 著者名/発表者名
      21. Sato Y, Nakanishi T, Chiba T, Yokotani K, Ishinaga K, Takimoto H, Itoh H, Umegaki K
    • 雑誌名

      Asia Pac J Clin Nutr

      巻: 22 ページ: 83-89

  • [雑誌論文] The regional difference in children’s physical growth between Yaeyama Islands of Okinawa Prefecture and national survey in Japan.2012

    • 著者名/発表者名
      Kato N, Takimoto H, Eto T
    • 雑誌名

      保健医療科学

      巻: 61 ページ: 448-453

    • 査読あり
  • [学会発表] 乳幼児身体発育調査結果からみた我が国の出生児体格の変化.2012

    • 著者名/発表者名
      瀧本秀美, 加藤則子, 横山徹爾
    • 学会等名
      第23回成長学会学術集会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20121103-20121103
    • 招待講演

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公開日: 2014-07-24  

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