研究概要 |
平成24年度は、申請した研究計画に則り、肥満関連遺伝子FTOの詳細な検討を行った。肥満関連遺伝子FTO は、16番染色体のq12.2上に存在する大きさ約418 kbpの遺伝子である。公的データベースであるGWASカタログによれば、2013年4月末現在で肥満に関連する表現型との相関が報告されているTag SNPはFTO遺伝子上に15あり、このうち複数の研究で確認されているのは6つのTag SNP(rs8050136, rs1558902, rs9939609, rs9930506, rs1121980, rs6499640)であった。また、GWASカタログに掲載されている15のTag SNPは、FTO遺伝子の比較的上流部分である概ね52,300 kbpから52,400 kbpの範囲にまとまって存在していた。そこで、ハプロタイプ解析を行ったところ、15のTag SNPがグループ1(rs1421084)、グループ2(rs6499640)、グループ3(rs9940128, rs1421085, rs1558902)、グループ4(rs1121980)、グループ5(rs17817449, rs8050136)、グループ6(rs9939609, rs7202116, rs9941349, rs9930506, rs9922619, rs12149832, rs11642841)に分類されることが分かった。同じグループに存在するTag SNPから得られる遺伝的情報はほぼ同一であるので、大腸腺腫との関連解析は各グループを代表する6つのTag SNP(rs1421084, rs6499640, rs1558902, rs1121980, rs8050136, rs9939609)で行うのが妥当であると考えられた。
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