研究課題
基盤研究(C)
肺がんの原因究明と新たな支持療法開発のために構築されたデータベースに登録された1800例のデータベースを対象に、下記の遺伝子解析を実施した。1) 対象患者のメタノール固定パラフィン包埋病理組織標本からlaser capture microdissection (LCM)を用いて、特異的に肺癌細胞を取り出し、ゲノムDNAを抽出する。がん細胞のDNA上の遺伝的多型と体細胞変異を区別するための比較材料として、がん部と同等の品質のDNAを得るために同時に切除された非がん組織からもゲノムDNAを抽出する。2) 抽出したDNAからSure Select Target Enrichment System (Agilent Technologies社)等を用いて全エクソン領域を濃縮する。この領域をIllumina Genome Analyzer等を用いてpaired-end sequencing法により95%以上の領域で10 depth以上、70%以上の領域で30 depth以上のcoverageを目標にシーケンスを行う。
2: おおむね順調に進展している
遺伝子多型の決定が済んだ解析例に対して、追って解析を追加している。概ね予定通りの進捗である。
今後シーケンスを継続して行う。これによりゲノムDNAの変異、構造異常等が見出されたものについて、サンガー法によるDNAシーケンス、DNAマイクロアレイ法等を応用し確認を行う。その後、 対象患者の臨床背景、心理社会的因子(Mental Adjustment to Cancer (MAC) scaleおよびHospital Anxiety and Depression Scale (HADS))について上記データベースから抽出する予定である。
主に昨年と同様に200例での多型をサンガーシーケンスにより決定し、300例に対して解析をおこなう予定である。研究費は、サンガーシーケンス解析にかかる諸検査とその人件費、解析に用いるシステムに用いる予定である。
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