研究課題/領域番号 |
24590835
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
吉田 祐子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (30321871)
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研究分担者 |
岩佐 一 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (60435716)
鈴鴨 よしみ 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60362472)
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キーワード | 食行動 / 心理社会的要因 / 高齢者 |
研究概要 |
本研究では、現代の高齢者の食のサポートのあり方を模索するため、高齢者が“どのように”食生活を送っているのかという点に着目し、食行動の実態把握、食を取り巻く心理社会的背景および健康アウトカムとの関連について検討することを目的としている。平成25年度は、前年度の予備的検討の結果をもとに調査内容を調整し、高齢者の食の実態についてアンケート調査を実施した。無作為抽出により全国60~84歳の高齢男女を抽出し、郵送調査を実施した。調査の内容は、高齢者の食行動の項目として、食事を誰と食べているのか、食事の準備状況、欠食の状況、買い物時の交通手段等、食を取り巻く要因として、近隣環境、暮らし向き、精神的・心理的特性、満足度等、健康アウトカムとして生活機能等、その他基本的属性などであった。 調査により得られたデータを分析したところ、食事の準備については、女性では居住形態にかかわらず本人が、男性では独居者を除き妻が担っていた。食事を誰と食べているかについては、家族と同居しながらも一人で食事をする者が男女ともに一定数確認され、その割合は男性に比べ女性で多かった。買い物時の交通手段について性別・年齢別に検討したところ、交通手段は男女ともに自家用車が最も多かったが、年齢が高くなるに従い、自家用車の利用率は低くなり、男性と女性では使用する交通手段に違いが確認された。高齢者の食行動は、基本属性により異なることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
地域に在住する高齢者を対象に調査を実施し、データを収集した。データセットの作成後、高齢者における食行動について基礎的な分析を実施した。分析の結果は、次年度に関連学会で学会発表および論文発表の予定であり、報告準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は、本調査により得られたデータの分析を進め、学会発表、論文報告の準備を進める。次年度の関連学会で、高齢者の食行動の実態、食と心理社会的背景、食と満足度について報告予定である。さらに、健康アウトカムとの関連について検討を進める。また、研究の不足点や新たな課題を検討するため、必要に応じ既存のフィールド等を使用し小規模な調査の実施を検討している。本研究の研究成果をまとめ、地域高齢者における食のサポートのあり方を提案する。
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次年度の研究費の使用計画 |
分析の進行状況に合わせ、年度内に小規模な追加調査を実施することを検討していたが、本調査の実施がやや遅れたため、次年度に追加調査を実施することとしたため。 次年度は、研究成果の報告および研究打合せのための旅費、解析用機器・ソフト等購入のための物品費、データ入力等の委託費、その他、英文校正および論文投稿費用、学会参加費等に充てる予定である。
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