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2012 年度 実施状況報告書

アメーバ共培養法で検出したレジオネラの遺伝子型と棲息環境との関連性解析

研究課題

研究課題/領域番号 24590841
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪府立公衆衛生研究所

研究代表者

枝川 亜希子  大阪府立公衆衛生研究所, 衛生化学部, 主任研究員 (80321941)

研究分担者 木村 明生  大阪府立公衆衛生研究所, 企画総務部, 課長 (00250283)
河原 隆二  大阪府立公衆衛生研究所, 感染症部, 主任研究員 (10332454)
宮本 比呂志  佐賀大学, 医学部, 教授 (40229894)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードレジオネラ / アメーバ共培養法 / 浴槽水 / L.pneumophila / 培養不能 / SBT
研究概要

レジオネラ症を防止するためには、感染源となる環境水中のレジオネラの棲息状況を正確に把握し、患者発生時には感染源を迅速に特定することが公衆衛生上重要である。レジオネラは、生存しているが人工培地で培養できない状態(VNC : viable but non-culturable)になる細菌であること、また、宿主アメーバ内で増殖するが人工培地では検出することができない菌種が存在することが報告されている。そのため、培養法で検出可能なレジオネラだけでなく、これら培養不能レジオネラの棲息状況も把握しておく必要があるが、培養不能レジオネラを含めた分布実態は十分に明らかになっていない。我々はこれまでに、従来の培養法ではレジオネラ不検出の浴槽水から、アメーバ共培養法を用いてVNC状態を含むレジオネラを高率に検出してきた。本研究では、種々の環境水を対象にアメーバ共培養法を用いてレジオネラ汚染分布実態を明らかにし、レジオネラ症の最も多い原因菌種であるL.pneumophilaについては、遺伝子型と棲息環境との関連性について解析を行うことを目的とする。
環境水試料は、レジオネラ症の感染源となり得る浴槽水、冷却塔水に加え、水道原水として取水を行っている河川水を対象とした。環境水試料及びアメーバ共培養後の環境水試料は、PCR法及びリアルタイムPCR法等によりレジオネラ検出を行っている。L.pneumophilaを用いたSequence-Baced Typing(SBT法)による遺伝子型別手法の確立を行うために、保有しているL.pneumophila株を用いて検討を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

対象とする環境水試料は、当初予定していた試料数以上の採取が出来ており計画以上に進展しているが、アメーバ共培養法後の試料についての解析がやや遅れているため、全体としてはおおむね順調に進展していると考えている。

今後の研究の推進方策

種々の環境水のレジオネラ汚染分布実態をアメーバ共培養法を用いて明らかにするために、H24年度と同様に次の1)~3)の項目について実施する。1)環境水試料の選定及び収集-レジオネラ症の感染源となり得る浴槽水、冷却塔水などから本研究に適切な試料を決定し、採取を行う。2)アメーバ共培養法を用いた環境水からのレジオネラ検出-環境水試料を濃縮し、濃縮試料はアメーバ共培養法、PCR法などによりレジオネラを検出する。得られたPCR産物について、ダイレクトシークエンス法により塩基配列を解読しGenebankのデータを用いた相同性検索や分子系統樹により遺伝子解析を行う。3)リアルタイムPCR法によるアメーバ共培養法でのレジオネラ増殖確認-環境水濃縮試料と、アメーバ共培養法後の環境水濃縮試料それぞれについて、レジオネラ特異遺伝子を標的としたリアルタイムPCR法により定量的にレジオネラを検出する。加えて、アメーバ共培養法により検出したL.pneumophilaについて、前年度までに確立したSBT法により遺伝子型別を行う。

次年度の研究費の使用計画

該当なし(育児休暇による研究中断のため)

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] レジオネラ属菌のアメーバ内増殖能を利用したアメーバ共培養法の検討2012

    • 著者名/発表者名
      枝川亜希子、木村明生、田中榮次、足立伸一、宮本比呂志
    • 学会等名
      第39回日本防菌防黴学会年次大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20120911-20120912

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公開日: 2014-07-24  

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